2018年7月:漢字暦を学ぶ「わたる」

白川静漢字暦 (2018年)


わたる

七月の字は、「わたる」

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2018年7月は、「わたる」の意味のある、

渉、渡、亙、済、航の字解です。 (引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他) 今年も、まず、甲骨文字・金文の字形を見ておき、他に「学研新漢和大辞典」(藤堂明保・加納喜光編)や 「角川大字源」などの辞典、また日本漢字能力検定協会の漢字ペディアなどからも、随時追加します・・ 

更新日  2018年7月15日(土)


甲骨文

==以下引用===========

「渉」の旧字は水水(すい)と歩とに従い、両水の間を渡ることをいう。
【説文解字】十一下に、「徒行して水を厲(わた)るなり」とあって渡渉、かちわたることをいう。 
川を渡渉することは危険が多いことであるから、
卜辞には「先づ姜(きょう)をして河を渉らしめんか」のように、異族のものに渡渉を試みさせることを卜し、
また「王は渡らんか」のように、
王の渡渉の時には占卜を行なっている。 

 篆文

==以下引用===========

「渡」の声符は度(ど)。

度は席(むしろ)を手(又)でひろげる形で、
此(ここ)より彼(かしこ)に及ぶ意がある。
【説文解字】十一下に「済(わた)るなり」とあり、
水を渡ることをいう。
これより渡過する意となる。 

 古文

==以下引用===========

「亙」は建物の周辺にめぐらした垣の形。 

垣牆(えんしょう)の平面形とみてよい。
【説文解字】木部の枑 字条六下に条
の古文に互があり、
両岸の間に舟のある象。
「わたる」と訓するのはその字である。 

亙:漢字pedia (準1級配当)
部首 ニ 音 コウ、訓 わた・る
 

金文

==以下引用===========

「済」の旧字は濟に作り、声符は齊(さい)。

【説文解字】十一上に川の名とするが、
【詩、鄘風、載馳】に 旋(かへ)リ渡つこと能わず」のように、古くは水を渡ることを意味した。
水を渡る意から、成就・救済の意となった。


 

  篆文

==以下引用===========

「航」の声符は亢(こう)。
亢は頏(のど)の形で、杭のように太い一本などの形。
その形状の舟をいう。 【説文解字】 八下に、
方+亢 を正字とし、「方舟なり」という。
方舟は舫舟(ほうしゅう つないだ舟、もやい舟)。
方+亢は古くは浮梁、すなわち船橋の意。字も杭を用いた。
もと水を渡る意。今は航空のようにいう。

亢 漢字pedia 1級配当漢字
 

以上、平凡社の2018年7月の漢字暦より。

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