2018年2月は、「ひらく」の意味のある、
開、闢、■(勿の下に日)、剖、啓の字解です。 (引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他) 今年も、まず、甲骨文字・金文の字形を見ておき、他に「学研新漢和大辞典」(藤堂明保・加納喜光編)や 「角川大字源」などの辞典、またWEBサイトからも、随時追加します・・
更新日 2018年3月17日(土)
古文
==以下引用===========
「開」は閂(さん)と廾(きょう)(左右の手)とに従う。
両手(廾)で門の両扉を披(ひら)く形。
また、かんの木を外す形。
開通・開放などより、
開拓・開眼・開化の様に、
語義が引伸する。
==以下引用===========
「啓」は启(けい)と攴(ぼく)とに従う。
启は神戸棚の中に祝詞の器( さい)を収めている形
金文の字は又(ゆう)に従い、手でその扉を啓く形で、
神意の啓示するところを見る意である。
のちすべて啓開の意となり、啓発・啓蒙のように用いる。
==以下引用===========
「闢」の声符は辟(へき)。金文の字形は、
両手で左右の門戸を
開く形であるから会意。
闢はのちの形成字である。
【説文解字】 十二上「ひらくなり」という。
辟は刑辟(刑罰)で、切り開くの意がある・
天地幽暗の時代から、
初めて秩序が生まれることを、
開闢(かいびゃく) という。
==以下引用===========
「■(勿の下に日)」は、勿(ふつ)と曰(えつ)とに従う。
勿は爪と同じく手・
曰は祝祷や盟誓を収める器。
その上から手を加えて、その蓋をこじ開ける形。
祝詞の蓋を挙あげてみる形は曰。
そこに神聖の語を収めているので、
それを読み上げることを「曰く」という。
==以下引用===========
「剖」の声符は咅谷(ほう))
咅は果実が熟して剖(さ)けようとする形。
これを両分することを剖という。
【説文解字】 四下に「判(わか)つなり」とあり、
天地の開闢を剖判(ほうはん)という。
〔荘子、胠〕篋(きょきょう)に「比干(
ひかん)(殷の賢人)は剖(むねさ)かる」とあり、
肉を剖くこともいう。
以上、平凡社の2018年2月の漢字暦より。
===以下引用=(「角川大字源」巻末)=====
解剖の「剖」がなくて、
開拓の「拓」、内心を披瀝するの「披」、拆・坼(たく)、排 、発があり、計9字挙げられていた
開
門があく、門をひらく綴じたものが開く 場所を広げる 始める. 宴会などを行う
啓
知らないことを教えて、はっきりするようにし、暗いこと、見えないことを分明にして、あけひらく
辟・闢
闔(こう)の対。門をあける
1.拓
しだいに押しのけて、広める。
2.披
両方へかけ分ける。心中の思いを打ち明ける
3.闡(せん)
わかりかねることを、あけて明白にする
4.拆・坼(たく)
裂けひらく
5.排
手で押しあけ、押しのける
6.発
元来は、矢を放つ。
開よりも急で、ぱっと開く