2016年11月の字は「とう」の訓のある字。(引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他) まず、甲骨文字・金部の字形を見ておき、 内容は随時追加します
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更新日 2016年12月26日(月)
==以下引用===========
「繇」(よう)のもとの字は○(邎-しんにゅう)で、
声符
(よう)。
祭肉を供えて祈る意で、
その祈る語を謡という。
系はそれに呪飾(じゅしょく)を加えている形。
繇とはその占卜の辞をいい、
占卜によって神意をとう意。
==以下引用===========
「咨」(し)は次と口とを組み合わせた形。
次は口を開いてなげき訴える形。
口は で祝詞を入れる器の形。
咨とは祝詞を奏し、神にうれえ申し、訴えることをいう。
そのうれえ申すさまを姿という。
咨は諮のもとの字。神に諮謀する(問いはかる)ことをいう。
==以下引用===========
「詢」の声符は旬。
〔説文新附〕三上に「謀るなり」とあり、
〔詩経、小雅、皇皇者華〕に「周(あまね)く爰(ここ)に咨詢す」とみえる。
もと徇察(あまねく調べる)して、諮謀する(問いはかる)ことをいう。
咨は次(なげ)き訴えて神意を諮(と)うこと、
詢は群神に徇(あまね)く諮(と)うことをいう。
==以下引用===========
「詰」の声符は吉。
吉は(祝詞を入れる器の形)の上に神聖な鉞(まさかり)を熾き、
祈りの効果をの中に閉じ込めて守るの意味で、
「つめる、つまる」の意味がある。祈りの効果を閉じ込めて、祈りごとが実現してよい結果が得られることを責め求めるので、
「とう、せめる、なじる」の意味にも使う。
==以下引用===========
「聘(へい)」の声符は甹(へい)。
甹は祭事にいそしむことをいい、
俜・娉はその状をいう字である。
〔爾雅、釈言〕に「問ふなり」、
〔説文解字〕十二上に「訪不なり」とあり、列国の間に使聘を通ずることをいう。
字は聖・聴と同じく耳に従宇ており、もとは神意を問う意の字であろう。