白川静漢字暦 (2016年)


あらう

八月の字は、「あらう」

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2016年8月の字は「あらう」の訓のある字。(引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他) まず、甲骨文字・金文の字形を見ておき、 内容は随時追加します

 

コトバンク:あらう / 洗う・濯う・滌う

書き順・jp(読みの検索):沐 洒 洗 浣 滌 澣 澡 盪 蘯 灑 濯

更新日  2016年12月4日(日)

me  上の写真の真ん中は盥で頭髪を洗っているのだという‥甲骨文は面白い!!

洗の篆文

==以下引用===========
「洗」の声符は先。(せん)
先は止(足あとの形。古い字形は之(し)と同じ)と
人(儿 じん)とを組み合わせた形で、
「行く、足の先」の意味がある。洗は足を洗う意。
古い時代には旅から帰ると、まず足を洗い清め、他の地で付着した穢れを祓う風俗があった。  

 

濯  

==以下引用===========
「濯」の声符は翟(てき)。
翟は鳥が舞いあがろうとして羽 を上げている形。
鳥が水面で羽ばたき数rことを濯といい、羽をすすぎ洗うの意味となる。
のち、広く「あらう、すすぐ」の意味に用いる。

 

(釁の字の、酉+分の部分を頁+力に変えた字

沫の甲骨文
沫の甲骨文(上) 古文(下)
沫の古文  

==以下引用===========
「沫(び)」の声符は末(び)。
〔説文解字〕(十一上)に「面を洒(あら)ふなり」とあり、
古文として、の字形をあげる。
頮(カイ)は両手で顔を洗う形。
甲骨文・金文に(の字の、酉+分の部分を頁+力に変えた字)があり、盥盤(かんばん)(=たらい)で頭髪を洗う形で、沫のもとのかたち。象形の字である。
頮はその省略形とみてよく、沫は形声の字。  


 

汏の甲骨文  

==以下引用===========
「汏(たい)」の声符は大(たい)。
〔説文解字〕(十一上)に「淅 氵蕑(せきかん)するなり」とあり
淅字条に「米を汏(あら)ふなり」、氵

蕑字条に「淅(あら)ふなり」とある。
〔広雅、釈詁ニ〕に「洒(あら)ふなり」
〔玉篇〕に「洗ふなり」とするが、もとは、ゆり洗う意。
また〔広雅、釈水〕に「波なり」の訓がある。

   

湯の金文

==以下引用===========
「湯」の声符は昜(よう)
昜は台上に玉を置き、
その玉光が下方に放射する形。
玉光を太陽にたとえ、
太陽によって温められた水を湯といい、
「ゆ」の意味となる。
湯滌(とうでき)のように「あらう」意がある。

 
同訓異字についての追加

http://kakijun.jp/main/kensakuyomi.html
==以下引用====

沐 あら(う) 洒 あら(う) 洗 あら(う) 浣 あら(う) 滌 あら(う) 澣 あら(う) 澡 あら(う) 盪 あら(う) 蘯 あら(う) 

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