2017年10月は、「まるい」という意味を持つ、(丸,団,員,圜,侖)の字解です。
「円」はありませんが、員の解説に出てきます。(圓)
(引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他) まず、甲骨文字・金文の字形を見ておき、他に「学研新漢和大辞典」(藤堂明保・加納喜光編)や 「角川大字源」などの辞典、またWEBサイトからも、随時追加します・・
更新日 2017年10月28日(土)
丸のほかに‥以下に見ていきます。
==以下引用===========
「丸」弓弦にまるい弾をあてている形。
これを弾いてうつので弾丸という。
甲骨文に象形の字があり、
弦上に〇を加えている。
すべてまるく小さなものをいい
薬にも丸薬がある・
==以下引用===========
鼎 の上に口の部分が円いことを
示す〇形 を加えて、
円鼎(えんてい)であることを示す。
上部の〇は記号的なものであり、
貝は鼎の形の変化したものである。
員は圓(円)のもとのじであるが、
のちまた外円を加えて圓となった。
==以下引用===========
「団」の旧字は、團に作り、声符は專(専)。
專は嚢(ふくろ)の中にものを入れ、これをうち固めてまるい形とする意。
その外にさらに円形を加えて、
その意を示した。
【説文解字】 六下に「圜なり」とあり、
【字林】には「圓なり」に作る。
圜は環状のもの、圓(円)は円鼎の意で、
みなまるい意の字であるが、
團にはうって一丸とする意がある。
それで団子・団結・団欒の意に用いる。
形のまるいものについていう。
==以下引用===========
「圜」の声符は●(還から之繞を除く)。
●は復活を求めて死者の胸元に飾る玉 (ぎょく)、
すなわち環で、環形のものをいう。
その外囲にさらに円を加えたものが圜である。
==以下引用===========
「侖」 (りん)は木簡などの編冊をまるく巻いた形。
相次第して一連をなし、
まるくまとめられているものをいう。
侖声のものには、倫・綸・輪・論など、
みな順序次第のある一連のもの、
相対して義をなすものの意がある。
白川静 漢字暦の引用勉強は以上である。