2017年3月は、「かすか」の訓のある、幽,微,秒,糸,忽の字解です。
(引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他) 今年も、まず、甲骨文字・金文の字形を見ておき、他に「学研新漢和大辞典」(藤堂明保・加納喜光編)や 「角川大字源」などの辞典、またWEBサイトからも、随時追加します・・
更新日 2017年4月16日(日)
「かすか」というとまずは「微か」かと思いますが、「糸」が出てきました。
以下に見てみます。
==以下引用===========
「幽」は幺幺(ゆう)と火とを組み合わせた形。
幺幺はねじった糸束(幺用)を並べた形。
それに火を加えて燻(くす)べて黒色にすることをいう。
その色は幽暗(奥深く暗いこと)であるから、
幽微(奥深くかすかなこと)の意味となる。
==以下引用===========
「糸」は 糸束の形
[説文解字]十三上に
「(かひこ)の吐く所なり」とあり、
生糸をいう。 すべて細くて長く、数の多いものを糸という。
==以下引用===========
「忽」の声符は勿(ふつ)。勿に ※下に日、※上に竹かんむりで(こつ)の声がある。
[説文解字]十下に「忘るるなり」とあり、
[漢書、揚雄伝賛] に「時に人皆これを※(勿の下に日、でゆるがせ)にすとみえ、忽略(ないがしろにする)の意に用いる。
[※(勿の下に日)開」は祝禱・銘誓
などの書を啓(ひら)くことで、
その極度の緊張・方針の状を忽という。
==以下引用===========
「秒」は禾(か)と少とを組み合わせた形。
[説文解字]七上に、[禾(くわ)の芒(ぼう)なり」とあり、
穂先の部分をいう。
極めて細いものであるから、
かすか、わずかの意に用いる。
時や角度を測る時の単位として、
分の六十分の一をいう。
==以下引用===========
「微」の声符は※び(微からぎょうにんべんを外したもの)。※びは媚蠱(びこ)(呪術の一種)をなす巫女を殴(う)って、敵の呪能を弱め、失わせる共感呪術的な方法をいう。
それは速やかに伝達させるために道路で行われ、
また隠微のうちに行われた。
本義は、敵の呪的な力を減殺(げんさい)することをいう。
以上である。
かすかは微かで同義語は
http://thesaurus.weblio.jpでみると
仄か (ほのか) ・ 僅か ( わずか)などなど・・