漢字暦
「字源は体系的に、字群によって証明されることを要する」(「字統の編集について」白川静)
女・母
(以下引用)
「女」は手を前に重ね、跪いて
うやうやしく霊所(れいしょ)を拝んでいる女の人の形を示す。
甲骨文には小点を加えた字があるが、
それは女を酒で清め払っているかたちであり、家の祖先の霊に仕えるときの、
つつましい女の姿であることが知られる。
「母」は「女」に乳房をつけた形。
更新日2011年11月23日(水)
妻・夫
(以下引用)
「妻(さい)」は婚礼の時、頭に髪飾りをつけて正装した婦人の姿である。
「夫(ふ)」は「大」(男が正面して立つ姿)の頭上に、髪を結い、
笄(こうがい)(かんざし)を通した形で、
「夫妻」とは結婚の時の男女の晴れ姿である。
更新日2011年12月2日(金)
安
(以下引用)
「安(あん)」は家の廟(廟)の中に女の人が座っている形。
新妻(にいづま)が廟にお参りし、夫の家の祖先の霊を祭り、
腰にそえた魂衣(たまぎぬ)でこの氏族霊を受けて、夫の家の人になるための儀式を行っているのである。
これによって新妻は、初めて夫の家の人として認められ、
夫の家の祖先の霊に守られて、安らかで平穏な生活ができるのである。
更新日2011年12月9日(金)
婦
(以下引用)
「婦(ふ)」のもとの字は「帚(ふ)」。
「帚」は木の先端を細かく砕いた箒(ほうき)の形をしたもので、
祖先の霊を祭る廟(みたまや)の中を清めるために使用した。
「婦人」の「婦」に「「帚」の形を含むのは、
掃除のための帚(箒)をもつことが、
婦人の生まれながらの運命であるから、というのは間違い。
結婚して家刀自(いえとじ)(一家の主婦)となった女性は、
廟の中を祓い清め、祖先に仕えるという
重要な職分を担当していたのである。
更新日2011年12月16日(金)
若
(以下引用)
若い女には神が憑(よ)りつくという。
「若(じゃく)」はもと、巫女が手をあげ、
髪をふりみだして、
エクスタシーの状態にある形を示す。
こうして神託が、その巫女の口から
告げられる。
「若」に
「したがう」、「諾(だく)する」のような意があるの、
そのためである。。
更新日2011年12月30日(金)
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neko_atama_byM's Archive
(さい)
神に祈り誓うときの祝詞を入れた入れ物
落合淳思さんの「甲骨文字小字典 」 ( (筑摩選書)2011/02/16刊)なども
参照しながら、後ほどさらに追記します。
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