漢字暦
「字源は体系的に、字群によって証明されることを要する」(「字統の編集について」白川静)
羊・美
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(以下引用)
「美(び)」の字形には、確かめがたいところがあるが、金文(きんぶん)の字形によると、それは立派な羊の形をしるしてモノのように思われる。
神へのいけにえとして選ばれた羊の姿に、
人々は美の典型を見たのであろう
更新日2011年9月2日(金)
この字については、以前こちらにまとめている
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義・我・犠
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(以下引用)
代名詞の
「我(われ)」は、もと鋸(のこぎり)の象形字形である。
「我」が鋸であることは、犠牲(いけにえ)の羊に我(のoてこぎり)を加えた字が「義(ぎ)」、すなわち神意にかなう犠牲であり、
「義」が「我」によって分断された犠牲を示す字であることから知ることができる。
下に
足が垂れている形は「
羲(ぎ)」で、「犠(犧)」のもとの字である。
更新日2011年9月10日(土)
善
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(以下引用)
代名詞の
「善(ぜん)」は、もとの字は「
譱(ぜん)」で、「羊(よう)」と、二つの「言(げん)」から成る。
「羊」は神判(しんぱん)に用いられる神羊(しんよう)
で「獬廌(かいたい)」(裁判に用いる神獣)である。
「言」は神判の時、当事者が行う自己詛盟(じこそめい)で、
その誓いにもし偽りがあれば、神罰を受けることを約する。
そして神判が下され、善否が定められる。
[善]
とはその神判の勝者である。
更新日2011年9月21日(水)
慶
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(以下引用)
勝訴者の
「獬廌(かいたい)」(裁判に用いる神獣)には、文身(入れ墨)の模様である、「心(しん)」字形の飾りを、その胸の部分に加えた。
これを「慶(けい)」といい、勝訴することをいう。
神の祝福を意味する字である。
更新日2011年9月21日(水)
灋 (法)
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(以下引用)
敗訴者の
「獬廌(かいたい)」(裁判に用いる神獣)は、祝詞(のりと)が偽りであったとして、
蓋を外された
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(凵キョ)と、敗残者(大)とともに、
大きな革袋に詰められ流棄(りゅうき)された。
(ほう)はそれらの要素)「水」「廌(たい)」「去(大+凵)を組み合わせた字で、もと廃棄することを意味する。
その字は後、獬廌を示す、廌を省いて「法」となった。
更新日2011年9月30日(金)
次週は10月(2011年第41週)
...
以下続く
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neko_atama_byM's Archive
(さい)
神に祈り誓うときの祝詞を入れた入れ物
落合淳思さんの「甲骨文字小字典
」 ( (筑摩選書)2011/02/16刊)なども
参照しながら、後ほどさらに追記します。
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