漢字暦
「字源は体系的に、字群によって証明されることを要する」(「字統の編集について」白川静)
陽
(以下引用)
「陽
(よう)」の音符(音 おん をあらわす符号)は「昜(よう)」。
「昜」は台上に霊の力を持つ「玉(ぎょく)」(日)をおき、その玉光(ぎょくこう)が下方に放射する形。
玉光には、人の精神を盛んにし、豊かにする魂振り(たまふり)の働きがあるとされた。
「
(ふ)」(阝。元の形は
は
神が天に陟(のぼ)り降(お)りするときに使う、神の梯(はしご)の形。
「陽」はその神梯の前に玉をおき、神の威光を示す字である。
更新日2011年6月26日(日)
陰
(以下引用)
「陰
(いん)」の音符(音 おん をあらわす符号)は「侌(いん)」。
「侌」は「云(うん)」(雲の形で、雲気うんき)に、「今(こん)」(栓のある蓋で、おおうの意味がある)を加えて、その気をおおい、とじこめる意味を表す。
その光をとざし、神気(しんき)をとじこめることから、「とざす、おおう、かげ、くもる」の意味に用いる。
更新日2011年7月11日(月)
「陽」の字にあるこざと扁が、神のはしごであるという。陰の方も対で、「神気(しんき)をとじこめる」・・
「陰」は「気」に関係する字であった・・・・
Wikipediaによれば、以下の通り、
元、
天気に関係する字であったとあり。
陰と陽とはもともと天候と関係する言葉であり、陰は曇りや日影、陽は日差しや日向の意味として『詩経』などの古書に表れる。『春秋左氏伝』昭公元年に天の六気として陰・陽・風・雨・晦・明とあり、ここで陰陽は寒暑の要因と考えられ、また昭公四年には陰・陽・風・雨が季節を特徴づける気候の要因として扱われている。
※陰陽と十二支という図あり
陰陽魚の太極図
Wikipedia
太極図
降・際
「降(こう)」 は
「
(ふ)」(阝。元の形は
と「夅(こう)」を組み合わせた形。
「夅(こう)」は下向きの左右の足跡を
上下に並べた形で、くだる意味を示す。
神霊が神梯(しんてい)を降(くだ)ることを「降」といい、
天上に陟(のぼ)り降(お)りすることを「陟降(ちょくこう)」という。
「際(さい)」は神の陟降する神梯の前で祭ることを示す字で、そこが「神人(しんじん)の際」
神と人との相会(あいかい)するところである。
「祭(さい)」は人が神と接するための儀礼であった。
更新日2011年7月18日(日)
限
「限(げん)」 は神梯(しんてい)に従う字である。
神の陟降(ちょくこう)するこの聖所は、みだりに他の侵入を許すべからざるところであるから、
そこに呪眼(じゅがん)をかけて、接近することを禁じた。
「艮(こん)」はその呪眼と、その下に卻(しりぞ)く人の形をしるしたもので、
その呪眼に辟易して立ち去ることをいう。
「眼」の従うところの「艮」も、
「限」の従うところの「艮」と同形の字で、
「眼」とは呪力のある眼をいう。
「限」とは、人の入りがたい、極限のところである。
更新日2011年7月25日(月)
次週は8月(2011年第32週)に入ります。
...
以下続く
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neko_atama_byM's Archive
(さい)
神に祈り誓うときの祝詞を入れた入れ物
落合淳思さんの「甲骨文字小字典 」 ( (筑摩選書)2011/02/16刊)なども
参照しながら、後ほどさらに追記します。
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