漢字暦
「字源は体系的に、字群によって証明されることを要する」(「字統の編集について」白川静)
字
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(以下引用)
「字」はもと養育を意味する字であった。
それで「字(やしな)ふ」とよむ。
廟中にかかれている「子(こ)」はその祖廟に謁して、初めて家族の一員と認められるのである。
そのとき字(あざな)をつける。
すなわち「字」もまた、加入儀礼を示す字である。
のち、文字を意味する字となった。
更新日2011年5月29日(日)
犬・伏
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(以下引用)
「犬(けん)」は猟犬として使われたたらしい逞しい犬の形にかかれている。
殷・周代の古い王墓には、王の墓を守る武人とともに
棺の下や墓室の壁寄りのところに、犠牲(いけにえ)として埋められていることがあり、
これを「伏(ふく)」「伏瘞(ふくえい)」という。
「伏」は人と犬とを併せた形。
「瘞」(えい)は埋める意で、
「伏瘞」とは地下の悪霊に備えて、棺を護るものをいう。
更新日2011年5月29日(日)
類
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(以下引用)
「類(るい)」の元の字は
「類」(るい)に作り、
「米」と「犬」と「頁(けつ)」とを組み合わせた形である。
「頁(けつ)」とは儀礼のときの衣冠を整えた姿である。
米と犠牲(いけにえ)の犬を供え、
礼装して拝む形が「類」で、天上の神を祭る祭りの名である。
天上の諸神を祭るときは、犠牲の犬を焼いて、その臭いを天に昇らせて祭った。
更新日2011年6月10日(金)
然
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(以下引用)
「然(ぜん)」は犠牲(いけにえ)として供えられた
犬の肉
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(然 ぜん)を焼く形で、天上の神を祭るときの祭儀であった
後接続詞の「然(しか)れども」に用いられ、改めて、燃(ねん)の字が作られたが、「然」は「燃」のもとの字である。
更新日2011年6月19日(日)
家
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(以下引用)
「家(か)」とは先祖を祭る神聖な建物である廟(みたまや)のことである。
そのような建物を建てるときには、まず犠牲の犬を埋めて、その土地の神をなだめ鎮めるために、地鎮祭(じちんさい)を行う。
古い字形では、
犬は殺されたものとして、尾を垂れた形にかかれている。
下部を「豕(し」(豚)とするのは誤りである。
更新日2011年6月19日(日)
次週は2011年も半分すぎて
7月へ
更新予定日2011年6月25日(日)
落合淳思さんの「甲骨文字小字典
」 ( (筑摩選書)2011/02/16刊)なども
参照しながら、後ほどさらに追記します。
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(さい)
神に祈り誓うときの祝詞を入れた入れ物
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