「両手」の漢字の字解を学びます。
奉、奐、丞、興、与の字解です。
(引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他)
更新日 2023年1月9日(月)
篆文
==以下引用===========
(木の秀つ枝の形で、神の降り憑
るところ)を
両手で捧げ、神に献ずることを奉という。
出典『漢字ときあかし辞典』円満字二郎著 (研究社2012)
篆文
奐は免(分娩するときの形)と廾 (両手)とから成り、生まれる子供を取り上げる形。
金文
==以下引用===========
すくいあげる形
。
『漢字ときあかし辞典』には、この字はないが、似ている字で「承」の項がありました。
気を落とさないように気をつけて
形からすると部首が「手」だというのは強引。しかし古代文字では、何かを下から三本の手で受ける形。
本来は”手で大切に受け取る”という意味。
転じて、”受け入れる”という意味で用いられる。(了承、承知、承認、注文を承る)
また、”受け継ぐ”ことを表す場合もある。(継承、伝承)
なお訓「うけたまわ」るは「聞く」のへりくだった表現としても用いられる。
出典『漢字ときあかし辞典』円満字二郎著 (研究社2012)
甲骨文
==以下引用===========
地中の霊を興すのには、この同といわれる酒器で地に酒を注ぎ、また舞うてその神を迎えた。
同瑁と呼ばれる酒器=筒形の酒杯
http://chinesearchaeology.net/
コトバンク字通「同瑁」の解説酒礼に用いる爵と玉器。 同(漢字):字通「同(漢字)」の解説
漢字pedia 瑁
海がめの一種「瑇瑁(タイマイ)」に用いられる字。
力を合わせて楽しくやろう
”力を合わせて盛んにする/盛んになる”ことを表す。(興亡、興隆、復興、会社を
興
)
また、”感情が高ぶる”ことから、”面白みを感じる”という意味をも表す。(興奮、興味、余興、即興、トランプに興じる)
音読みは”盛ん”の場合はコウ。”おもしろみ”の場合はキョウをと使い分けるのが習慣。
形の似た與は、与の昔の書き方で、、一緒に何かするという意味があり、「興」と意味の関係が深い。
出典『漢字ときあかし辞典』円満字二郎著 (研究社2012)
篆文
==以下引用===========
与は象牙を二本交互に組み合わせた形。これを二人で両手で持つので、
與にする意となる。
あちこちから手が伸びてきて!
まどろっこしくなるが、”相手が自分のものとしたり、自由に取り扱ったりできるものを提供する”ことを表す野が体表的な意味。(メダルの授与、土地の貸与)
日本語独自の用法”相手に影響を及ぼす”(感動を与える。
以前は「與」と書くのが正式で、部首も「臼」
古代文字では、”四方から伸びた手が何かを持ち上げている”様子だと考えられている。本来は”一緒に何かを行なう”意味(関与、寄与)。
与党(一緒になって政治を行う政党)、ごちそうに与る、反対派に与する
出典『漢字ときあかし辞典』円満字二郎著 (研究社2012)