2015年11月の字は「つよい」の訓のある字を5つ(毅、矯、豪、健、壮)学びます。(引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他)
更新日2015年12月14日(月)
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鳳・竜などのように、辛字型の飾りをつけているのは聖獣のしるしである。
豙(ぎ)に殳(杖のように長いほこ)をくわえて殴(う)つ毅は
その呪濃を刺激し、
軍事などの時の戦意を
鼓舞するためのものであろう。
ゆえに「つよい、たけし、かたし」の意味となる。
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「矯」の声符は喬。
喬は高(ものみやぐらのある城門)の上に神を招く標木を立てる形。
楼門のように呪禁(じゅきん)を施すことによって悪邪を正すと考えられた。
矯は古くは矯枉(きょうおう 事実を偽りまげること)のように「いつわる」の意味に用いた。
「改め直す」の意味はのちの使い方である。
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「豪」の声符は高の省略形。
字の下は豕(し)、あるいは彖(たん)で毛の長い獣である。
(山海経、西山径)に
「鹿臺(ろくだい)の山、~其の獣に~白豪多し」とあり、
獣毛のあらく剛いものである。
のちに人に移し豪俊をいう。
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「健」の声符は建。
建は壁に囲まれた儀礼の場所で方位や地相を占い、
測量をして建築の基準をつくることをいう。
外から乱されることがなく、
拠点が守られている状態を、人体の上に及ぼして健という。
それで健は「すこやか、たけし、つよい」の意味となる。
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「壮」のもとの字は壯で、声符は爿(しょう)
爿は脚のついた几(き 机)の形。
その上に肉を供えて戦勝祈願の祭りをした後に、
その祭肉を携えて軍を率いる人を 將(将)、将軍という。
士は戦士階級の身分を示す小さな鉞(まさかり)の頭部の形で、戦士をいう。
爿は殷王の王子出身者の家である親王家の家柄を示す図象として用いられる形の上に見える。
将・壮はその親王家の身分を示すものと思われ、
壮は親王家出身の戦士で、戦士集団の中核となっていたものであろう。
戦士の意味から、強壮・壮健の意味となる。