漢字暦

卓上型白川静漢字暦

平凡社の 白川静漢字暦 2012[カレンダー] 、2011年に続け、毎週、一字の漢字を見ています。
4月は「なる」という訓のある字のようです。・・生、成、就、尤、京、集、済
・・どんなでしょうか・・


成(なる)


==以下引用===========
ことの成ることを成就という。
「成」は戈(ほこ)の下に綏飾(すいしょく)を垂れ加えている形で、 おそらく戈を清め祓う儀式を示すものであろう。
兵器や祭器など、聖器としての意味を持つものが製作されたときには、 その修祓の儀礼がおこなわれた。

更新日2012年4月1日(日)


就・尤・京


就(なる)


==以下引用===========
「就」は落成の儀をいう。
字は 「京」と「尤(ゆう)」からなる。
尤萩生として用いる犬の形。京はアーチ状の一種の凱旋門で、そこには戦死者の恐るべき呪霊が閉じ込められており、 その落成には厳重な儀礼が必要とされた。
成就、落成ともに器具の製作や建造物の完成したときの、修祓の儀礼に関する字である。

更新日2012年4月8日(日)




==以下引用===========
「集」は群鳥が木に集まる形。
「集(な)る」ともよみ、鳥の集散によって、ことを卜する字でもあった。
就と通じ、「なる、なしとげる、成功する」の意となる。

更新日2012年4月18日(水)



この訓をもうちょっと『字統』を見てみました。若干断定が穏やか・・

『字統』より==以下引用===========
正字はしゅう(隹3つの下に木)につくり、 そう(隹2つ)と木とに従う
「就」を、音の上で通用したともみられるが、古代においては鳥占(とりうら)によってことを決することも多く、 鳥の群集することを瑞祥とする観念があって、そこの成就の意が生まれてくることも考えられる。

更新日2012年4月18日(水)

雙讐犨、隻焦

『角川大字源』より
「 集成・・集めて一つのものにつくりあげる
集大成・・多くのものを集めて、一つの完全なものをつくりあげる。また、そのつくりあげたもの。」
「集成」とは、「成」という字と「集」を同類として構成した熟語となっているようだ・・

更新日2012年4月18日(水)



==以下引用===========
済の旧字は「濟」で齊(斉)声。
「齊」は神事に仕える婦人が髪に飾る三本の簪(かんざし)の形で整え終わるの意がある。
済は水を渡ってことが成るという意味から、成就する、「なる」の意となる。

更新日2012年4月23日(月)


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字源は体系的に、字群によって証明されることを要する」(「字統の編集について」)


(さい)

神に祈り誓うときの祝詞を口(さい)入れた入れ物

口(さいの形)


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クレオパトラ