漢字暦

卓上型白川静漢字暦

平凡社の 白川静漢字暦 2012[カレンダー] 、2011年に続け、毎週、一字の漢字を見ています。
3月は「おもう」という訓のある字のようです。・・思、念、想、懐、憶、欲
過去に向かう「懐」と、いくらか未来に連なる「憶」・・という・・

思・念


思(おもう)


==以下引用===========
「思」の正字は、囟(し)に従い、囟声。 囟は脳蓋(のうがい)の形であるから、くさぐさの思いに頭痛のするようなさまをいう。
思都はもと、心に思い悩むことをいう字である。

更新日2012年3月1日(木)

別記  囟=シン、ひよめ 6画

==以下引用===========
「念」は今に従う字である。
いまは器物の蓋の形、蓋をするように 、心に念じこむことをいう。
常に念頭に置くこと、そのことを思念するという意味であった。

更新日2012年3月1日(木)


日本の思想家、詩人、評論家、吉本隆明さん・・1924年(大正13年)生
2012年(平成24年)3月16日お亡くなりに。 
初期詩篇(散文詩)は暗誦(?)しましたが、あとの論考は、 こちらに基盤がないせいか、私には、いまいち、興味を持ち続けられず、 最近(?)は、娘の吉本ばななさんが見た父吉本隆明という感じのテレビ番組を見て、感慨深かったたことと 「ほぼ日」での取り上げが記憶にのこっています・・ 87歳におなりでしたか・・合掌i~∧(-.-)

神はどこへいった こんな真昼間 ひとびとは忙しげにまるで機械のやうに歩みさり決してこころに空洞を容れる時間をもたなかった  だから過剰になった建築の影がひとびとのうしろがはに廻る夕べでなければ神はこころに忍びこまなかつた
わたしたちの思念は平穏に そして覚醒はまるで睡りのやうに冴えてゐた・・・


想・懐


想・懐(おもう)


==以下引用===========
「想」は相(そう)声。相に相(すがた)、相(み)るの意があり、
心の中にその形容を想い浮かべることを想像という。遥かに人を想うことをいう。
「懐」の旧字は懷で褱(かい)声
褱は衣の中、死者の襟に 眔(なみだ)を垂れる形。
すなわち死喪の礼で、死者と決別する意である。
ちかしかった人のことが、折に触れて懐かしく懐(おも)い出されることを言う。

更新日2012年3月9日(金)



憶(おもう)


==以下引用===========
過去に向かうものが「懐(おも)う」であるなら、いくらか未来に連なるものは 「憶(おも)う」である。
憶は意(おく)声。意は音に従い、、音によって示される神意をはかり、さとることを言う。
過去の経験を通して、未来を解釈しようとする。ゆえに、憶には記憶の意と、憶測の意がある。

更新日2012年3月15日(木)



欲(おもう)


==以下引用===========
「欲」は谷(よう)と欠(けん)とからなる。
谷は容の字形に含まれるもので、容とは廟中に祝詞を入れる器(さい)を奏して祈り、神気があらわれ、それを拝する意。
のち欲望のように用いるのは本来の字義ではなく、もとは神気のあらわれることを待ち望む、敬虔な宗教的感情を言う語であった。

更新日2012年3月26日(月)



生(なる)


==以下引用===========
「生」は草木の初生をいう語である。
無から有を生ずるようなその現象を、古い国語では「生(あ)る」といった。
「生る」とは「顕(あ)る」、見えなかったものが、はじめてあらわれることをいう。
現れたものが生長していくことを「生(あ)る」という。

更新日2012年3月26日(月)


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字源は体系的に、字群によって証明されることを要する」(「字統の編集について」)


(さい)

神に祈り誓うときの祝詞を口(さい)入れた入れ物

口(さいの形)


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クレオパトラ