漢字暦
育
==以下引用===========
「育」のもとの字は「毓」で、
毎は髪飾りのある婦人の姿。
■(「流」の右側の構成部分)は子の生まれ落ちる形。
子が生まれたことをそびょうに告げる儀礼で、
養育の意となる。
更新日2012年4月30日(月)
ここで「やしなう」という訓のある字は、
「育」に始まり、「乳」「孔」「字」
「養」「牧」・の6字が挙げられている。
『角川大字源』で「やしなう」の訓のある字をみたところ、11字あり、「孔」はなかった。
字、牧、育、畜、飼、養・・の他、粥、鞠・・また、
■糓や 殼(殻) に似た字(コウ・ドウ)で 米や几 の部分が子である字・・乳でやしなう意
豢(ケン・カン)・・意符の豕(ぶた)と音符のケン(かこい)とからなる。犬や豚を囲いの中で飼う。穀物で飼養する。
頤(イ、あご・おとがい・・)頤愛(=養い、いつくしむ)頤賢(=賢才を養う)頤志(=志を養う)
粥(シュク・イク、かゆ・ひさぐ)・・粥子(=子を養う)
鞠(キク・キュウ、まり)・・鞠子(=おさなご)鞠育(=子を育てる)
更新日2012年4月30日(月)
乳・孔
==以下引用===========
「乳」は「孔」(こう)に爪(そう)(手の指)を加えた形である。
「孔」の金文は乳子の後頭部に、小曲線を加えた形で、
出生児の後頭部に剃刀を加えるなどの生子儀礼があったのであろう。
乳はそれに手を加えて愛撫している形で、生育字養することをいう。
乳の甲骨文の字形は
女子が授乳していることを示す象形字である。
更新日2012年5月7日(月)
字
==以下引用===========
「
字」は宀〔ベン〕と子からなり、宀 は祖先を祭る廟で、字は
祖先に子の出生を報告する儀礼である。
これによって養育・字養のことを定めた。
またその時、字〔あざな〕(幼名)をつけた。
すなわち字とは、もと生子儀礼をいう。
更新日2012年5月15日(火)
この字はまさに「字」であり(♪)、重要なので、更に見てみます。
角川大字源の解字では、
意符の宀(家)と子(出生の意=乳)とから成る。子を生む家、産屋の意。ひいて「やしなう」、かりて「あざな」の意に用いる。
あざな=社会的に一人前の人としてまじわる時の名。
男子は元服の時に、実名の他につける。通常、実名と意味の上で関連する文字を選ぶ。実名は両親・師など特別な目上の人が呼び、
一般の人はあざなを呼ぶのが礼儀であった。
女子は婚約してからつける。
熟語例・・
字育=はぐくみそだてる
字馬=雌の馬
字・・文字・・もと象形・指示の基幹の文字を「文」といい 、これらを組み合わせて増やした会意字や形声字、すなわち基幹の文字から派生した文字を「字」といった。のち広く文字全体をさすようになった。〔説文〕
「字統」から
生子・養育に関する字は、おおむね加入儀礼を示す構造のもので、
産は子が生まれたとき、聖化のために額に文身を加える儀礼
名は子が生まれて一定期間が過ぎると、祭肉を供え、祝禱して家廟に告げる儀式、
彦は元服の時の儀礼として、顔に文身の文彩を施すことを言う。
生子の時の字は「小字」、成人してのちの字(あざな)は、女子にあっては金文に多母・客母(かくぼ)・良女のように、
母・女という字を用いる例が多い。
字乳〔養う、増える〕は引伸義。
象形の「文」に対して、字乳の文字を「字」という。
以上、なかなか根源的で、興味深い・
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養・牧
==以下引用===========
「養」のもとの字は羊と攴(ぼく)からなり、
攴は鞭をもつ形であるから、
牧羊を表した字である。
のち牧羊に限らず、すべて養育する意に用い、子を産み育てるのみでなく、父母に対して孝養することをもいう。
==以下引用===========
「牧」も牛に攴を加える形の字で、
牛を追って放牧することをいい、
のもとの字は羊と攴(ぼく)からなり、
攴は鞭をもつ形であるから、
牧羊を表した字である。
のち牧羊に限らず、すべて養育する意に用い、子を産み育てるのみでなく、父母に対して孝養することをもいう。
更新日2012年5月27日(日)
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