2023年11月の漢字暦(平凡社)
金文
『漢字ときあかし辞典』によれば、「こだわった分類だなぁ・・・」
鳥の”カラス”を表す。全身が真っ黒で目がどこにあるのかわから愛ので、「鳥」の”目”の部分を抜いて書くのだという。
漢文では、ほかの言葉の前に置かれて”そうではない”ことを強調する働きがある。「烏有」(うゆう)とはまったくないこと。「烏有に帰す」とはあったものが”まったくなくなる”ことをいう。
『漢字ときあかし辞典』では音読みは「ウ」、訓読みは「からす」のみだが、白川静『漢字の体系』では、その他に音読みでは「オ」、訓読みでは、「ああ・なんぞ」もあり。
感動詞「嗚呼(ああ)」、ではなく感動詞「烏呼(うこ)」
金文
『漢字ときあかし辞典』にはこの字は無い。
白川静『漢字の体系』によれば、
金文に、縄を張り渡して、それに烏の羽を解いて結びつけた形に作る。
甲骨文
『漢字ときあかし辞典』によれば、「音のある”息”、音のない”声”」
「嗚呼(ああ)」は本来、大昔の中国語でため息の音を表す擬音語で 、「ああ」と読むのはそれを日本語に置きかえたもの。漢字の世界では、”息”と”声”とはほとんど同じものなのである。
金文
『漢字ときあかし辞典』によれば、
白川静『漢字の体系』によれば、
ㇺ(し)(耜(すき)の形と矢とに従う字で、耜に矢を添えて、尾を酪大声を発し、これを清める意の字であろう。したがって、
従って、唉は、そのような呪的な目的で発する声をいう。
篆文
『論語』 先進第十一の九
「天予を喪ぼせり」
顔淵死、子曰、
噫 天喪予、天喪予。
(書き下し文)
顔淵
死す。
子曰く 噫、天われを
喪
ぼせり、天われを喪ぼせり