2023年6月の漢字暦(平凡社)
金文
「金文の字形は、車上に旗をなびかせて、兵車をめぐらせている形。軍の指揮は全て旗で示された。」
『漢字ときあかし辞典』によれば、
戦い方のスタイル。
”兵士の集団”(軍隊、陸軍、将軍)を表す。また、”戦争”そのもの(軍艦、軍記物語)をも表す。
部首「車」がついているのは、大昔の中国では馬車に乗って戦っていたから。山の多い日本と違って、平地の広がる中国ではそれが基本的な戦争のやり方だった。
金文
『漢字ときあかし辞典』によれば、「真剣勝負は致しません」
以前は「戯」と書くのが正字。
成り立ちには諸説あるが、部首「戈」は”武器の一種”を表すので”武器を持って踊る”ことをいうとする説が優勢。本気で戦うのではないところから、「娯楽のために何かをする」ことをあらわす。
「悪戯(いたずら)」は中国語の熟語をそのまま、意味をあらわす日本語で読む当て字的表現。こういった使われ方からも、どこか余裕めいたものが感じられる、と。円満字二郎さん
篆文
『漢字ときあかし辞典』によれば、「退屈から抜け出したい!」
現在では「お芝居」の意味が圧倒的に強い。しかし、本来は「激しい」ことをあらわす漢字で、「劇薬」がその例として残る。ただしこの意味では現在では「激」で表わすことが多い。
「劇的」とはふつう、”短い間に激しい変化が生じること”をさす。
お芝居には単調な日常を忘れさせてくれる”はげしさ”がある。
篆文
『漢字ときあかし辞典』によれば、
「もとをたどれば綱引き?」
”勝敗を決めるためにために戦う” ことを表す。(競争、戦争、論争)
以前は、「爭」と書くのが正式で、部首も「爪」
今は便宜的に「亅(はねぼう)」あるいは「ク」(新設部首)
篆文
『漢字ときあかし辞典』によれば、「 生身の体が悲鳴を上げる」
”争うこと”(格闘、奮闘、闘志)、”争わせること”(闘牛、闘鶏)
以前は「鬪」と書くのが正式で、部首も鬥(とうがまえ・たたかいがまえ)であった。