2023年7月の漢字暦(平凡社)
甲骨文
『漢字ときあかし辞典』によれば、「何のために何をするのか?」
”何かをする”ことを表す。
訓読みとして現役なのは「ため」。何かの目的や原因を指し示す働きをする。
「為替(かわせ)」は当て字的表現。語源としては”取り換えをする”こと。
旧字爲(部首つめかんむり=手を表す)
古代文字では、象の鼻先に手を加えた形。象を調教するのがもともとの意味だったという。
金文
『漢字ときあかし辞典』によれば、「読みが多くてかえって困る?」
部首「しんにょう」以前はkanjipedia.jp/) と書くのが正字。”移動”を表す記号。
”後ろへ下がる/下がらせる”ことが基本。”出ていく”ことをもいう。
転じて”公の場から遠ざかる/遠ざける”という意味でも用いられる。
「退化」「退屈」の様に”勢いがなくなる”ことを指す場合もある。
訓よみはふつつ「しりぞく」だが、「どく」「のく」「ひく」などとも読むことができる。どちらも送り仮名が「く」だけなので、現在は「退く」は「しりぞく」と読むのが標準とされる。
篆文
『漢字ときあかし辞典』によれば、「起き上がるのがおっくうだ…」
”横になって休む”ことを表す。
部首「臣」は「下を見る」という意味。
現在は同訓異字の「伏す」を使うこと多いが、"体力がなくて横になる”場合は、こちらを使う。
甲骨文
『漢字ときあかし辞典』によれば、
「どこからどこへ何をしに?」外へ移動することが基本。
部首「うけばこ」は形の上から便宜的に分類されたもので、意味の関係はない。
「出発」「出国:どこかから移動
「出席」「出社」:どこかへ移動
「出費」「提出」:何を移動する
「出現」「噴出」:隠れていたものが現れる
「傑出』「突出」:”目立つ”
「出身」「「名門校の出」:”ある所からやってきた”
「凄い人出」「水道の出」:”移動の勢い”
投手な読み「出納」(すいとう)
”いずる”は古めかしい言い方で、「いでよ、勇者たち」
「日出ずるところ」
金文
『漢字ときあかし辞典』によれば、「 ときどき古風に読まれます」
場所、時期。段階など”ある範囲の内側へと進む/進める”ことを表す。
音読みはニュウを用いるのが大原則。ジュは奈良時代以前からある古い読み方。
「入洛」:都に入る、「入内」:天皇の妻になる
訓読み「いる」は基本的には「はいる」の古語
現在でも「客の入り」「プロ入り」の様に」入り」の形でよく用いられる。
同訓異字の「容」は、”余地がある””きちんとおさまる”いめじ。
部首としては、以前は「 」「 」がそうだったが、現在では微妙に変化して、「全」「内」と書かれ、それぞれ別部首になり、部首としてはさみしい思いをしているはずである。