「虫、昆、・・(✳)・・」の字解です。
(引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他) ・・
(*変換で出てこない字が多いので、本文では画像にします。)
更新日 2020年3月21日(水)
虫という語が、生物分類に使われるということが記憶に新しい。→過去の頁「蟲」
それによれば、
裸虫は人類であった・・。単なる表皮の状態による区別のようではあるが、人間も他と同じく、虫(虫けら)であるという思想による分類を凄いと思ったものである・・。
wikipediaで確認する、、
陰陽五行の
五虫
鱗虫(魚と爬虫類)
羽虫(鳥)
裸虫(ヒト)
毛虫(獣)
甲虫(カメ、甲殻類と貝類) ※http://zipangu.cocolog-nifty.com/l
『常用字解』初版(2003)収録数は1945字(+曰)で、 1981年制定の常用漢字数に従う。2010年の常用漢字表改定で、第二版(2012)は、2136字に増補されている。
他の参照辞書
a.『漢字解き明かし辞典』円満字二郎著(研究社2012)、
b.
『部首解き明かし辞典』円満字二郎著(研究社2013)
『常用字解』(白川静 平凡社 初版2003)のp441
会意。もとの字は蟲に作り、虫(き)が三つ集まっている形。
蟲の常用漢字として用いる虫(ちゅう)はもと蟲とは別の字で、虫(木)と読む。
虫は蛇など爬虫類の形で、蛇の形は巳(し やむ)となるときもあり、自然神を祭ることを祀(し、祭る、祭)という。
頭の大きな蛇の形は、它(他へび、ほか)で、蛇のもとの字である。
==以下引用===========
蟲による呪詛をたたりという・・・
日本の神は本来、祟るものであり、タタリの語は神の顕現を表す「立ち有り(タツとアリの複合形)」が転訛したものという折口信夫の主張が定説となっている[1]。流行り病い、飢饉、天災、その他の災厄そのものが神の顕現であり、それを畏れ鎮めて封印し、祀り上げたものが神社祭祀の始まりとの説がある。((宗教学辞典)[wikipedia]
現在普通に使われている「虫」は、以前は正式には【蟲(ちゅう】と書いた。 ただ、「虫」という形をした漢字も大昔から存在しており、本来は「き」と音読みして”ヘビ”の一種、特に”マムシ”を指す漢字だっという。(参考b.p247)
部首《虫》の世界には人間も住んでいる。「野蛮」の【蛮】 がその例。以前は【蠻】と書くのが正式で、文明が進んでいない南方の少数民族のことを漢民族が見下して表わした感じだと考えられている。が、”ヘビ”を民俗のシンボルとしていたことに由来する、と考える説もある。(参考b.p248)
虫:時には人間様だって…
日本語では、「泣き虫」「弱虫」「点取り虫」などのように、”ある性格や好みを持つ人”とっすこともある。
また、「虫が好かない」「虫のいい話」などでは、”気持ちは考え”をいう。(a.p413)
甲骨文
==以下引用==========
金文
==以下引用===========
比の部分は足
==以下引用==========
「※(こん)」は虫+虫。昆虫は節足動物であるが、
虫系統の字はすべて爬虫類あるいは環形動物の類であるから、昆 ・※(こん)はそのるいをことにするものであろう。
卜辞に※(こん)を祀る儀礼が多く、豊作の神とされたようである。
「虫」という字を見て多くの人が真っ先に思い出すのは昆虫だろう。それは部首となった場合でも同じで、「昆虫に関する漢字が《虫》の中で最大の勢力をなしている。(2015p246 むしへん)
その中でちょっと面白いのは、昆虫の一生を表す漢字がそろっていること。
【蜀】は昔の中国の国名を刺す漢字だが、本来は幼虫のこと。
【蛹】はさなぎ
【蛻】はセミなどの”抜け殻”、訓読み「もぬけ」
”虫の行動”を示す漢字
【蝕】むしばむ”虫が食べる”
【蜚】”虫が飛ぶ”、 蜚蠊(ごきぶり
【蟄】”虫が土の中にもぐる”
【蟠】わだかまる、”ヘビがとぐろを巻く”、現在はなかなか解消できない不満や不信感をいう。
【蠢】【蠕】うごめく
【蜿】【蜒】”ヘビがくねくねしながら進む”蜿蜒長蛇
金文
==以下引用===========
九は龍の形。
洪水神の禹
篆文
==以下引用===========
小さな虫が集まっている形
竊(窃 せつ)は 蔵の中の穀実を食い尽くして中を空虚とする意。