白川静漢字暦 (2020年)


かたち

一月の字は、「かたち」

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「形、相、容、象、貌(皃)」の字解です。 (引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他) ・・ 

更新日  2020年1月17日(金)


甲骨文

==以下引用===========
「相」は木+目。
見ることを本義とする。
[詩}の発想に、樹木の繁茂するさまをみることが、
祝頌の意を持つ魂振り的行為として歌われており、
見ることが対者との呪的な交渉に入る方法とされた。
相もそのような古代の呪儀を背景とする字であろう。

篆文

 


==以下引用==========
「形」は ■(けい)+ 彡(さん)。
■(けい)の初形は井。鋳型の外枠を締めた形。
その土笵を型という。
彡は色彩や光沢のあることを示す符号。
形とは完成された型の美をいう。
【説文解字】 九上に「象なり」とあり、形象の意とする。
内にあるものが、外に形として現れることをいう。 


甲骨文

==以下引用=========== 
「容」は宀(べん)+谷(よう)。
宀は廟屋、谷は祝詞を収める器のサイの上に、
彷彿として神気があらわれる形。
容は神容をいう。
その神容を拝することを願うを欲という。


甲骨文

==以下引用===========
「象」は長い鼻の獣である象の形。
象を象徴の意に用いるのは、
祥との通用義であろう。
相似の意は、像・様の意である。

貌(皃)

篆文

==以下引用===========
「貌」の本字は皃(ぼう)。
白は人の頭蓋骨の形。

以上、平凡社の2020年1月の漢字暦 より。

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