漢字の基礎知識
許慎『説文解字』
現存最古の字形によって分類・配列した辞書
「
象形・指事・会意・形声・転注・仮借」
「説文解字」とは、文(単体字)と字(合体字)を解説する合理的体系的な研究であり、漢字学の聖典として、2000年間、絶対的な権威をもっていた。
20世紀初頭に殷王朝の甲骨文字が出現し、許慎が見ることができなかった前13世紀の字形を見ることが可能となった。
ここで登場したのが、白川静である。
(立命館大学
白川静著作集紹介あり)
白川文字学の最も体系的総括をなす名著。許慎の『説文解字』(五四〇部九三五三字)の部建てと配列に従って、所要の字ほぼ四〇〇〇字について解説を加える。1969年~1974年に五典書院より刊行されたものの復刻で、新たに甲骨・金文の文字資料と『説文解字』所載の篆文・古文・籀文を付載する。
1巻 巻一上(一部)~巻二下(册部)
2巻 巻三上(部)~巻四下(角部)
3巻 巻五上(竹部)~巻六下(部)
4巻 巻七上(日部)~巻八下(旡部)
5巻 巻九上(頁部)~巻十下(惢部)
6巻 巻十一上(水部)~巻十二下(系部)
7巻 巻十三上(糸部)~巻十四下(亥部)
8巻 通論編 『説文解字』文献要目 文字学参考年表 説文検字、語彙・文献・金石文索引
『説文解字』:漢字学の聖典(AD100年)・・許慎
『説文解字注』:漢字学の必読文献(18世紀)・・清の段玉裁
甲骨文字の発見(20世紀)→
白川静
白川静『 説文新義』
Wikipedia説文解字
白川静の『説文新義』<白川静著作集別巻 1~8巻、平凡社>は
説文解字を段注説文にも触れながら解説しているが、伝統的解釈に束縛されず、
甲骨文・金文資料と殷周文化への深い造詣、考察に基づいた独自の文字学を展開している。
白川静著作集(別巻)『説文新義』(全8巻)
((「BOOK」データベースより)
白川静著作集〈別巻〉説文新義(1) 平凡社 (2002/01)説文巻一(上・下)・巻二(上・下)の一・上・示・王・气・士・艸・牛・口・走・彳・廴・歯・足…冊の各部字説を収める。
白川静著作集〈別巻〉説文新義(2)
端雅悠然、白川字説の全貌。説文巻三(上・下)・巻四(上・下)の十・言・音・廾・革・又・史・殳・攴・目・白・羽・隹・羊・鳥・死・肉・刀…角などの各部字説を収める。
白川静著作集〈別巻〉説文新義(3) 説文巻五(上・下)・巻六(上・下)の竹・工・曰・虍・皿・夊…木・東・生・口・貝・邑などの各部字説を収める。
白川静著作集〈別巻〉説文新義(4) 好古敏求、白川字説の全貌。説文巻七(上・下)・巻八(上・下)の日・夕・片・禾・宀・穴・巾…人・衣・尸・舟・欠・旡などの各部字説を収める。
白川静著作集〈別巻〉説文新義(5) 説文巻九、巻十の頁・文・鬼・山・石・馬・鹿・犬・火・大などの各部字説を収める。
白川静著作集〈別巻〉説文新義(6) 説文巻十一(上・下)・巻十二(上・下)の水・川・谷・雨・魚・戸・門・耳・手・女・戈・匸・匚・弓…系などの各部字説を収める。
白川静著作集〈別巻〉説文新義(7) 説文巻十三(上・下)・巻十四(上・下)の糸・虫・風・土・田…子・酉・亥などの各部字説を収め、ここに始一終亥を以て説文は了わる。
白川静著作集〈別巻8〉説文新義(8) 許慎後叙の詳解を逐条ほどこすとともに、説文学の成立とその展開を跡づけ文字学の方法・課題を提示。加えて文献要目・年表、説文検字、語彙・文献・金石文索引などを具備して全八冊完結。
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