白川静漢字暦 (2021年)


修禊

十二月の字は、「修禊」

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「修、悠、攸、揃、洗」の字解です。 (引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他) ・・

更新日  2022年1月6日(木)

   


金文

==以下引用===========
人の背に水を注ぎ、これを滌形( あら)う形。身を清めること、禊して祓う意である。
【説文解字】にいう行
水も、もと禊のために体を洗い清めることをいうものであった。

古印璽

 

==以下引用===========
攸はみそぎする意。
その禊によって清められた状態を修という。
色彩や心情の美を象徴的に示す記号的な文字で、文字の構成において副次的な要素である。

「彡」とは、そうなんだ・・
ちなみに、おさらいだが、金文とは青銅器に書かれた文字で、甲骨文字の後であるが、当時「金」は「Gold」ではなく、 「銅」あるいは「青銅」をあらわす言葉であったろいう。(東大総合研究博物館)

wikipediaによれば、4つの時期があるようだ。
殷金文は(B.C.1300頃~B.C.1070頃)
”初期は「図象記号」「図象文字」「族記号」と呼ばれるマークのようなものが鋳造された。西周期までに1200種ほど確認される。”

西周金文(B.C.1070頃~B.C.771年)
東周(または列国)金文(B.C.770年~B.C.222年)
秦漢金文(B.C.221年~A.D.219年)
・・・・ ここまで、1500年間・・・と長いが、
”周代が金文の全盛期”という。(下記サイト*)
wikipediaでは、金文の字の例には、水の字などが挙げられていた。 水-bronze

 

*金文 - 安房守のホームページ
”金文は甲骨文字とほぼ同じ殷時代から発展したものとされているが、
決定的に違うのは、
甲骨文字が発見されたのがほんの100年ほど前なのに対し、
金文は既に漢代から発見記録が残り宋代には本格的な研究が始まっており、
長い間、金文学、金石学として中国文字研究の中核をなしてきているのである。”

篆文

==以下引用===========
【説文解字】は、悠の前後に「憂ふるなり」と訓する字を列するが、悠の本義ではない。

https://kanjinonaritachi.com/漢字の成り立ち:古代文字の甲骨文字・金文・篆文(篆書体)とは

https://www.dl.is.ritsumei.ac.jp白川フォント

 篆文

 

==以下引用===========
前は足指の爪を剪る意で、揃の初文。

洗 

篆文

 

==以下引用===========
先は足先をいい、足を洗うことを洗という。
旅先から帰ると、まず足を洗い、足の爪を剪り、他の地で付着した汚れを洗う。
古い字形では、足の指先(先)に水をかける形である。

以上、平凡社の2021年12月の漢字暦(平凡社) を学びました。





平凡社2020/10/5

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