「処(處)、居、宛、宅、奥」の字解です。
(引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他) ・・
更新日 2021年4月4日(日)
篆文
==以下引用==========
虎皮を被ったものが聖所に腰かけて処(お)る形。
篆文
篆文
==以下引用===========
廟屋の屋根の形の下に、人が坐して。その膝の肉が盛り上がっている形。人の正座する形。
甲骨文
==以下引用===========
宀は廟屋の屋根の形。
その下の形は、草が伸びて先端がものに寄り掛かる形で、それによって神意を測ることを試みたものであろう。
宅はその神託を得る鳳凰であったと考えられる。
宅はもと神意のあるところ、神聖なもののおるとこころをいい、のち人のおるところ、すまいをいう。
金文
==以下引用===========
宀以外の部分は、獸掌。祭肉の類を両手で供薦する意。
奥とは祭肉を供えて祭る場所、建物の最も奥まった祀所(ししょ)をいう。室の西南隅がその祀所とされた。
[論語、八佾(はちいつ)]に奥とは尊貴なる人、竈とは手近な人に喩える。
以上、平凡社の2021年4月の漢字暦 より。