旅のテーマとして浮かんだ一つは、唐突にも「人文主義の旅」なのだが、人文主義って、一言で言うと、なんでしたっけ~?(笑)
(以下引用)
ブリタニカ国際大百科事典 ユマニスト humanistes
中世以来,ギリシア語,ラテン語,古典学芸の研究にたずさわる学者,文人を意味したが,特に 15~16世紀フランスの人文主義者をさす。
これらのルネサンス期のユマニストは,神学のなかだけに限られていた古代研究を解放し,広く人間の問題を対象とし,原典探究と批評精神に基づく合理主義,実証主義の思潮・態度すなわちユマニスム (人間主義) によって,人間思考を前進させ,それによって自由検討の精神と良心独立の立場を確立した。
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
ユマニスト
humaniste
人文主義者、人文学者ともいう。ペトラルカ、ボッカチオなどを先駆とし、15、6世紀の西欧ルネサンス期に活躍したイタリアのピコ・デラ・ミランドラ、ドイツのロイヒリン、オランダのエラスムス、イギリスのトマス・モア、フランスのラブレー、モンテーニュなどの人々をさす。彼らはギリシア・ローマの古典研究を通じて現実的な人間の肯定をもとにした新しい人間の理想像を探究し、近代的人間観の基礎を築いた。[石川光一]
:渡辺一夫著『フランス・ユマニスムの成立』(1976・岩波書店)
Wikipedia人文主義者とは、ルネサンス期において、ギリシア・ローマの古典文芸や聖書原典の研究を元に、神や人間の本質を考察した知識人のこと。
う~~~ん、もっと詩的に意味を付け加えたいように思うが・・
全然、話は飛びます・・人文主義の旅とは一言で言うと、「原典を自分の目でみる旅」でどうでしょう。いやぁ、・・アホ(笑)
モデナに行く拠点として、ボローニャに2泊、ちょっとお散歩予定。
ウンベルト・エーコは昨年亡くなっていますね。
(Umberto Eco, 1932年1月5日 - 2016年2月19日)
フランチェスコ・ペトラルカ(Francesco Petrarca, 1304年7月20日 - 1374年7月19日)
人文主義者というと、確かに、フランスのモンテーニュがまず浮かびますが、それよりずっと前の14世紀の初めの「ウマニスタ」(Umanista)こそ ペトラルカ・・
ジョヴァンニ・ボッカッチョ(伊: Giovanni Boccaccio, 1313年 - 1375年12月21日)
ペトラルカと仲良し。
「ダンテの50歳ほど年下であるが、最も早いダンテの理解者、賛美者であった。戯曲 (Commedia) とのみ題されていたダンテの叙事詩に神聖なる (Divina) の冠辞を付け、『神曲』の名を定着させたのはボッカッチョである」(Wikipedia20170206参照)
追記(20170327)
「イタリアを知るための62章」
by村上義和(編著)明石書店より
(以下引用)
人文主義(ユマニスム)とは、14世紀中葉から15世紀中葉まで、ギリシア・ローマ時代の古典の発見と再解釈に始まり、後のルネサンス文明発祥の思想的前提を据えたイタリアの知的文化運動を指す。
古典への嗜好という点では、しばしば古典からの引用が見られる『神曲』のアリギエリ・ダンテに人文主義的嗜好をすでに見ることができる。
しかしこの人文主義志向を決定的にしたのは、「人間研究の父」と言われる、フランチェスコ・ペトラルカで、その叙事詩『カンツォニエーレ』には人文主義とルネサンス文明に固有の美意識と文体とが表現され、イタリアとヨーロッパの抒情詩の草分けとなった。
また散文世界においてはペトラルカとほぼ同時代のジョバンニ・ボッカチョを忘れることはできない。代表作『デカメロン』は中世の没落と商業ブルジョワジーの対等を時代背景として当時の様々な社会階層の実生活と風俗習慣をリアルに形象化した最初の近代小説と言われる。
レオン・バッティスタ・アルベルティ(Leon Battista Alberti、1404年2月14日 - 1472年4月25日)は、初期ルネサンスの人文主義者、建築理論家、建築家
ダンテ・アリギエーリ(イタリア語:Dante Alighieri、1265年 - 1321年9月14日)
イタリア文学最大の詩人で、大きな影響を与えたとされるルネサンス文化の先駆者と位置付けられている。(Wikipedia20170206参照)
イタリアの最高額2ユーロ硬貨には、ダンテの肖像(ラファエロ原画)
人文主義、ペトラルカ、ボッカチオというが、ダンテが1番の問題かも・・
ダンテの墓参り(笑)
ボッティチェッリ、ウィリアム・ブレイク、サルバドール・ダリ、ギュスターヴ・ドレら高名な芸術家が、『神曲』の挿絵を描いている。
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6/6 ダンテの墓 サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂
6/7 モデナ大聖堂の内部 モデナ大聖堂の外部 ガラリアエステンセ
6/8 ボローニャ大学 ボローニャ市立博物館