色と植物

パステル

テレビでフランスのトゥルーズの紹介をしていて パステルはアブラナ科の植物で、その原産地であるとして、 その葉っぱが中世の高貴な色=青の染色剤であったという。
これには驚きました。

イメージとしてパステルとは、 Wikipediaでも、「乾燥した顔料を粉末状にし粘着剤で固めた画材」だなどと書いているだけです。
Pastel Colorは、「淡い中間色」 アイによる、藍染の色も、はなだ色と言うと、はかない薄い色をさしましたね。
ここでWikipediaのアイ(植物)を見ると、アイの属する科はいろいろあるようだ。
タデ科のアイPersicaria tinctoria
マメ科のアイ: インドアイ(木藍)Indigofera suffruticosa
アブラナ科のアイ: ウォード(英:woad)Isatis tinctoria、近縁種の大青(タイセイ、I. Indigotica):アイヌ民族が使用
キツネノマゴ科:リュウキュウアイStrobilanthes cusia
ガガイモ科のアイ:ソメモノカズラ(染物蔓) Marsdenia tinctoria東南アジア(タイ沖縄など)
トウダイグサ科のヤマアイ:Mercurialis leiocarpa日本最古の染料植物(緑色)
この中の問題の「アブラナ科のアイであるが、 」 Wikipediaのインディゴには「中世ヨーロッパではインディゴは貴重品であり、ウォード (woad) という、同名の植物から採取される染料が代用品として用いられた。」とある。

Wikipediaでは、学名の Isatis tinctoriaの項目で、英語板 woad、 フランス語版 Pastelとあり。
同じものを指すようです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Isatis_tinctoria
ドイツの http://www.dyeplants.de/faerbepflanzen.html(染料植物のサイト)に、 ラテン語の学名に対し、 Lateinisch Isatis tinctoria L.
ドイツ語では Deutsch Farberwaid, Waid ウォアドウォアド、 英語では Englisch Woad  ホソバタイセイ、 フランス語ではFranzosisch Le pastel ルパステル・・とありました。
以上で、パステルというのが、アブラナ科の植物の名前であったという事は、ひとまず、オッケイのようです・・

213 Isatis tinctoria

Isatis tinctoria Sturm28

WEB 検索
レクトゥールの青(bleu de Lectoure)の工房
http://www.bonvoyage.jp/basic/Lectoure/


染物に植物を使う 植物由来の天然染料(アカネ、アイ、ウコン、ベニバナ、ムラサキ=紫根)
物名からの借用。

「植物染料の東と西」

先のページで参照した、 「色の博物誌―世界の色彩感覚 」のなかに、
「植物染料の東と西」という項目があり、 村上道太郎氏の本を検索してみました。
「染料の道」日本放送出版協会1989年8月刊
「藍が来た道」
「色の語る日本の歴史」などがあるようです。

〜2011年2月26日 〜

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