ゴッホのアイリスの絵

Vincent van Gogh(1853 - 1890) アイリス Irises

Vincent Van Gogh Museum
Kröller-Müller Museum


Iris
Vincent van Gogh
Dutch, Saint-Remy, France, 1889
Oil on canvas
28 x 36 5/8 in.(71 x 93 cm)
Getty Center, Los Angeles所蔵

http://www.getty.edu/art/collections/objects/o947.html
ゴッホ「アイリス」1889

日本のweb上の解説はほとんど以下のような記述です。

1987年11月ニュ-ヨ-クの競売会で、
欧州の美術商に72億円の史上最高値で落札されたことで
一躍有名になった作品です。
アルルでのゴ-ギャンとの共同生活に破れたゴッホは、
自分の耳を切ってサン・レミの病院に入院します。この作品は一週間後の
5月に病院の庭を描いたもので、浮世絵の影響が見られます。
所蔵 個人蔵


←今はポール・ゲッティ財団所蔵ということで、
WEB上の孫(まごまご)引きに間違いありの模様

旧所蔵先?
http://library.town.kosugi.toyama.jp/kaiga/43.htm


検索すると、以下のような紹介がまた多い。

ゴッホの自殺の前年のこの絵には、前景のアイリスの大胆な構図など、
北斉版画“あやめ〃の影響もみられます。


しかし、前景?北斎??

葛飾北斎 あやめにきりぎりす
 (財団法人 アダチ伝統木版画技術保存財団 のページ)

(葛飾北斎ふぁん・くらぶさん


なるほど…少しわかりました。 ところで、 実物を見た方の感想です。
http://blog.goo.ne.jp/herbie600033/e/4c36cab352cd5ec63334868acdf897fc
これが実物に近い色調ということで画像があります。
なるほど、ありがとうございます。

こちらは、あまりにいい加減な色調で
色彩画家ゴッホの絵を引用しています。 (^^;
小林秀雄は「麦畑のカラス」に、複製で感動したのです。
これは、正直に言っている。
それで実物を見にオランダにあとで行くわけだけれど

生々しすぎる、複製でたくさんだっていっている。
(ちょっと誤解されやすいせりふ?反語的に?)
→ゴッホと麦のページに続く
私がなにをいいたいかというと、
色調見直さないと、ゴッホに失礼だな…
といい加減でm(。_。)m ゴメン…と思いつつも…
ちょっと自分なりにまとめてみたいと思う…



Still Life: Vase with Irises Against a Yellow Background, 1890
Vincent van Gogh
花瓶のアイリス 1890.5月
92 x 73.5 cm
oil on canvas
Van Gogh Museum, Amsterdam 所蔵


「世界で一番有名な画家かもしれないゴッホは、
典型的な芸術家のイメージのひとつだ。
彼を語るときは、あまりにドラマチックな人生のため、
作品だけを独立させて冷静に語るのが難しくもなっている。
確かに彼の人生は、あまりの悲惨の連続で、涙するどころか、
笑うしかなくなってしまうくらいだ。」
というせりふは誰のものだったろう?
あのすばらしい、編集後記まで読まされた、
『巨匠に教わる絵画の見方』〔視覚デザイン研究所〕
平成8年(1996年)10月刊の中にあったと思うが…




Still Life: Vase with Irises, 1890
Vincent van Gogh
73,7 x 92,1 cm
oil on canvas
Metropolitan Museum of Art, New York 所蔵
ゴッホ( 関連)の所有 作品

2と3のアイリスの絵についてのゴッホの手紙
In May 1890,
just before Van Gogh was released from the asylum in Saint-Remy,
he wrote his brother that
he was
"doing . . . two canvases representing big bunches of violet irises,
one lot against a pink background . . .
the other . . . against a startling citron background,
so it is an effect of tremendously disparate complementaries,
which strengthen each other by their juxtaposition."
The first picture described is the Museum's Irises,
the background of which has faded considerably;
the second is in the Rijksmuseum Vincent van Gogh, Amsterdam.
by Metropolitan Museum of Artの説明



The Iris
Vincent van Gogh
Dutch, Saint-Remy, France, 1889
62,2 x 48,3 cm
Oil on canvas
National Gallery of Canada, Ottawa所蔵


アルル近郊の花畑View of Arles with Iris
Vincent van Gogh
Dutch, Saint-Remy, France, 1889
Oil on canvas
54 x 65 cm
Van Gogh Museum, Amsterdam 所蔵

この絵が現在来ている
(ゴッホの手紙487に記述あり…後ほど)


以前相当話題になった、
ゴッホのアイリスの絵の横暴な所有者の話
http://www.hmn.bun.kyoto-u.ac.jp/sympo02-02/sympo1.html

斉藤了英という大昭和製紙の会長さんが83億円でゴッホのアイリスを買った。
自分が死ぬときは棺に入れて燃やしてほしいという、
とてつもない遺言をしたわけです。斉藤了英さんは死にました。
ところが死ぬ前に、彼は借金が返せなくなったので、
ゴッホの絵は借金のカタに取れた。


「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」は富士銀行が差し押さえ、五十億円で売られる。
ゴッホも売られる。遺族は三八億円申告漏れで国税庁に訴えられている。
三越が五十億円で買ったピカソの「軽業師と若い道化師」は
九七年に二七億円でギリシャ人に売られる。

斉藤 了英 1996(平成8)年3月30日没

1990(平成2)年5月15日 ニューヨークのオークションで
ゴッホの「ガシェ博士の肖像」を
絵画史上最高の約125億円で落札
ルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」を約119億円で購入
ゴッホの「アイリス」を83億円で購入。


http://www5e.biglobe.ne.jp/~tokyoart/auction.htm
総合美術研究所の主任研究員 鈴木弘子さんの研究


今回検索で発見した
ゴッホの手紙のサイト
http://webexhibits.org/vangogh/
Letter from Vincent van Gogh to Theo van Gogh
すばらしい!
Can I copy the letters? Yes. You are free:
これもすばらしい!

幸福な日のゴッホ

絵の具が届いてホクホクモード

不幸な日のゴッホ
_____________
手紙を有難う。
でも今度はずいぶんやきもきした。
木曜日にすっからかんになって月曜日までは滅法長かった。
その四日間を大体二十三杯のコーヒーとパンでつないだ。
その分はこれから払わなければならない。
君の間違いでは無論ないし、もし落ち度があるとすれば僕のほうだ。
絵を額縁に入れたくて夢中になってしまって、予算以上に注文してしまったのだ。
____________________
岩波文庫の「ゴッホの手紙 」(硲 伊之助 訳) より(^^;


西洋におけるアイリスの象徴的な意味
象徴としてはユリと同じような意味 ??
アイリスはSchwertlilie〔剣ユリ〕ともいう。
「名画を読み解くアトリビュート」(木村三郎著)に引用される
ヒューホ・ファン・デル・フースの絵
http://sunsite.sut.ac.jp/cgfa/g/p-goes2.htm
このひとの名前、「ゴッホの手紙」に出てくるかなと思って読み直しているが、
今のところみあたらない。
WEB 検索


アイリスの絵について
http://www.artchive.com/artchive/V/van_gogh/irises_text.jpg.html
Text about "Irises" from Meyer Schapiro, "Vincent Van Gogh"

http://www.ibiblio.org/wm/paint/auth/gogh/irises/
WebMuseum,paris 
ここでは4枚の量感のあるアイリスの絵が見られます
Copyright laws around the world のお話もあり。

http://www.ne.jp/asahi/art.barbizon/y.ide/03MYEXH5.HTM
 (いで よういちろう 美術評論家・東京純心女子大学教授)のお話
ミレーとバルビゾン芸術J.-F.Millet and Barbizon Art


19世紀末の他の画家のアイリスの絵の検索

The Van Gogh Essentials

アルフォンス・ミュシャAlphonse Mucha )の版画アイリス 1898
ミュシャの代表作で≪花≫シリーズの4部作:
「バラ」、「アイリス」、「カーネーション」、「ユリ」

ウィリアム・モリスのリビングラグ  アイリス 1887年(HOME DECO さんのページ〕
ジョン・ヘンリー・・ダァールが完成させた作品

ベルナ−ル・ビュッフェ「アイリスのある静物」1979年




一般的網羅的サイト
Paintings in Museums and Public Art Galleries
http://www.artcyclopedia.com/
http://www.expo-vangogh.com/




オランダの美術館
Vincent Van Gogh Museum
Kröller-Müller Museum
クレーラー・ミューラー美術館 
オランダ語でちょっとわかりづらいので、
オランダ政府観光局
Kroller Muller Museumの紹介の方も。
  世界最大のゴッホ・コレクション
     『夜の カフェテラス』『糸杉のある道』『種蒔く人』等

ちなみに、 この美術館の名前は、一人の女性をあらわすようだ。
ヘレーネ(1869−1939)
夫のアントン・クレーラーはヘレーネの父のミューラー社の女婿。



ユニークなサイト
ゴッホの花の絵の切手のサイト2つ紹介

切手で見るゴッホの世界Stamp of Gogh
(医学切手の収集と研究をなさっている方)
Vincent Van Gogh - Flowers
by Victor Mantaさん, Switzerland.
そのほかの切手
http://www.artstamps.dk/Alphabet-V-W-X-Y-Z.htm

その他のWEB検索
http://www.fullerpro.com/photo%20albums/auvers/
Auvers, France Final Home of Vincent Van Gogh

http://www.adventurers.it/ny2002.htm絵のサイズがわかる感じのHP



ゴッホ展 孤高の画家の原風景」 関連サイト


東京新聞(◇連載◇ 天才ゴッホの素顔 ) など主催で開催中2005/07/02記


(3月23日から5月22日まで、東京展』東京国立近代美術館
大阪展』・国立国際美術館 平成17年5月31日(火)〜7月18日(月・祝)
名古屋展』・愛知県美術館 平成17年7月26日(火)〜9月25日(日)

6月18日に行ってきましたが、土曜日だったためか、
人垣が二重であった。図録を買って、平日また来ることにして退散。
印象としては、ゴッホの絵は「大きくはない」のだということ。
それに対して父親が所蔵していた聖書のなんと大きなこと。

→NEXT:ゴッホと本(byM)


来ている作品は…
http://www.doblog.com/weblog/myblog/35769?STYPE=1&KEY=68300
http://www.doblog.com/img/u35769/FI1177757_2E.jpg

1.開かれた聖書のある静物
2.織機と織工
3.馬鈴薯を食べる人々
4.古靴
5.モンマルトルのムーラン・ド・ラ・ギャレット
6.三冊の小説
7.パリの小説
8.モンマルトルの菜園とムーラン・ド・ブリュット=ファン
9.レインスブルフ近郊のチューリップ畑と風車
10.レストランの内部
11.石膏像のある静物
12.グラジオラスと エゾギクを生けた花瓶
13.芸術家としての自画像
14.花魁(渓斎英泉による)
15.アルル近郊の花畑
16.種まく人
17.夜のカフェテラス
18.池に続く小道
19.ミリエの肖像
20.黄色い家
21.子守女(ルーラン夫人の肖像)
22.糸杉
23.サン=レミの療養院の庭
24.ピエタ(ドラクロワの模写)
25.犂と馬鍬(ミレーの模写)
26.パンを焼く女
27.悲しむ老人
28.糸杉と星の見える道
29.花咲くマロニエの木
30.夕暮れの風景

世界最大級のゴッホ・コレクションを誇る
ファン・ゴッホ美術館とクレラー=ミュラー美術館の二館から
ゴッホ作品約四十点をはじめ、
同時代の画家の作品約三十点、資料約六十点が展示。
東京新聞のサイトで
ゴッホの悲劇性を伝える有名なエピソード
「生前、絵が一枚しか売れなかった」 ということに対する、
ゴッホ美術館の学芸担当副館長の・ヒューフテンさんの話などが読めます。

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