麥(麦)の漢字


加藤道理『字源物語』(明治書院)

原産地アフガニスタンから西アジア一帯

思文(「詩経」周頌)
后稷(こうしょく 伝説時代の堯帝の時の人。名は棄(き)。
農業をつかさどり、周王朝の始祖とされる人物。)が
天から麦をさずかった
天から賜った来牟(らいぼう)(?=おおむぎ)

来(來)は実って穂の垂れた麦(麥)の形の象形で、麦の原字


麦が天から降りてきたところから、來が『来る』の意味に用いられるようになり、
後で足をつけた麥(麦)の字が作られたもの


足がつけられたのは、麦は冬に根を踏みつける麦ふみの必要があるからと考えられる。
五穀(稲=米 孔子の時代はまだ一般的でなった、黍=もちきび、
稷=うるちきび、麥=むぎ、菽=豆類)の中で
種を秋にまき、冬を越して翌年の初夏に実るのは麦だけ
→来年と半年を越して麦の実る翌年のこと…
白川静も同様の解釈


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(このページは、2004/08/22に 初め upしました byM)
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