ゴッホの麦 |
Wheatfield with crows Vincent van Gogh 1890, France, Oil on canvas 54 x 65 cm Vincent van Gogh Museum, Amsterdam所蔵 |
Van Gogh’s Last Painting? |
絵はゴッホの黄色と青だ。 この麦畑の中の道については ゴッホの前の版画家たちの作品があり、 「麦刈りと人の死との対応関係など、 聖書との関連が明白なせいか、 牧師たちに好まれ、 ゴッホの父の書斎にも飾られていた。」 〔ゴッホ展図録の解説〕ということを 今回はじめて知ったわけだが、 ひとつ、 烏(カラス)の不吉な象徴は日本的なものだろうか?
まがつことの予兆、という不吉のシンボルというのはほぼ同様でよいようだ。 |
Symbolic Wheatfields 小麦畑の象徴 In Auvers, Van Gogh painted a large number of landscapes with wheatfields, all on unusual, elongated canvases (50 x 100 cm). Auversでは、ヴァン・ゴッホは、異常な延長されたキャンバス(50×100cm)上で、 多くの小麦畑の風景画を描きました。 He wrote to Theo about two of these works: 彼はこれらの作品のうちの2に関してテオに手紙を書きました: “They depict vast, distended wheatfields under angry skies, and I deliberately tried to express sadness and extreme loneliness in them.” 「それらは、怒った空の下の広大な膨らまされた小麦畑を描きます。また、私は、 慎重にそれらの中の悲嘆および極端な孤独を示そうとしました。」 But these pictures also had a positive side: しかし、これらの絵にはさらに肯定的な側面がありました: “I am almost certain that these canvases illustrate what I cannot express in words, that is, how healthy and reassuring I find the countryside.” 「私は、これらのキャンバスが、 私が言葉で何を表現することができないか例証するとほとんど確信します、 すなわち、私が田舎に見出した、健康さ、そして心強さ。 」 Was this also true of the Wheatfield with Crows? Unfortunately, this will probably always remain a mystery. これは烏のいる麦畑に該当するか、 不運にも、これは恐らく常にミステリーのままだろう。 Biblical Metaphor 聖書の隠喩 Van Gogh himself later wrote about the meaning of this painting, referring to the well-known biblical metaphor: ヴァン・ゴッホは彼自身、有名な聖書の隠喩を参照して、この絵画の意味についてその後書きました: “In this reaper - a vague figure laboring like the devil in the terrible heat to finish his task - I saw an image of death, 「この収穫者(恐ろしい熱の中の悪魔のように彼の任務 を終了するように努力する曖昧な図)で、 in the sense that the wheat being reaped represented mankind. 収穫されている小麦が人類を表わしたという意味で、私は死のイメージを見ました。 [...] But there is nothing sad in this death, [...]しかし、この死において悲しいものは何もありません。 it takes place in broad daylight, under a sun that bathes everything in a fine, golden light.” それは、素晴らしく金色の光にすべてを浸す太陽の下で、真昼間に起こります。」 |
いったい僕はどんなことをいつも考えているのか知っているか? もしたとえ僕が成功しなくても、僕のやりかけていた仕事が続けられるという信念だ。 直接でなくとも、真実の事がらについて考えるのは決して自分一人ではないはずだ。 個人の場合は問題じゃない!僕は人の生涯は麦の生涯のような気がして仕方がない。 もし芽を出すために地に蒔かれなかったら、どうなるだろう、 粉にされてパンになってしまう。 幸運と不運の違いだ!双方とも必要だし、有用でもあり死とか消滅も同じように・・・ 関連があるし・・・人生も無論だ。 たとえ狂った心配な病気に罹ってもこの信念は決してぐらつかない。 「ゴッホの手紙」607(硲 伊之助訳) |
麦畑の中の葬送 ヤコブス ・ヤン・ファン・デル・マーチン Jacobus Jan van derMaaten 1863, Lithograph 22×34 cm アムステルダム大学図書館, Amsterdam 所蔵 |
今回はじめてこの版画の見て、麦畑の中の道の意味を知った。
「ゴッホは、画家になる前に版画や複製に引用文などを書き込んだものを 大量に作って所蔵していた。」(図録より) この版画の右の余白には ヘンリー・ロングフェローの詩「二月の午後」の引用 絵の左の余白には オランダ改革派教会の讃美歌集からとられたと思われる詩 絵の下の余白には 福音書からの引用が4つ ・ヨハネ第12章24、25節 はっきり言っておく。 一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。 だが、死ねば、多くの実を結ぶ。 ・マルコ4章24ー29節 「何を聞いているかに注意しなさい。 あなたがたは自分の量る秤で量り与えられ、更にたくさん与えられる。 ・ヨハネ第5章24,25、28,29節 ・ルカ第9章24節
インターネットで検索できます。 http://www.bible.or.jp/jnet/choice.html |
麦の穂並みEars of Wheat Vincent van Gogh 1890, France, Oil on canvas 64 x 48cm Vincent van Gogh Museum, Amsterdam所蔵 この作品が来ています2005/07/11 図録の解説によれば、 ゴッホは、アルル時代の終わりから、 野辺や庭園の草花や虫をクローズアップで捉えた 習作をいくつか書いている。 それ自体で完結させるのではなく、 肖像画の背景に利用しようと考えた。 |
It was to the painter Paul Gauguin that Van Gogh described this study as ヴァン・ゴッホがこの習作研究について書いた相手は画家ポール・ゴーギャンでした ‘nothing more than ears of wheat, green-blue stalks long, ribbon-like leaves, under a sheen of green & pink; 「青緑の茎をした小麦の穂ばかりを描いたもの、 リボンのような長い葉は緑とピンクに彩られ、
ears of wheat, yellowing slightly, with an edge made pale pink by the dusty manner of flowering; 黄色くなり始めたな小麦の穂先は、粉っぽい花の淡いピンク色で かすかに縁取られている。 at the bottom, a pink bindweed winding round a stalk. 一番下にある1本の茎には、ピンクのヒルガオが巻きついている。 I would like to paint portraits against a background that is so lively and yet so still.’ この習作をもとに、とてお生き生きとしているが、 静かな背景を持った肖像画を 描いてみたい。 And indeed, he was later to use the motif as the background to a portrait. また、確かに、彼は、後に肖像への背景としてモチーフを使用しました。 ’The effect of the colors alone was to be evocative ‘of the soft rustle of the ears of grain swaying back and forth in the wind.’ さまざまに性質の違う緑があるが、 それらはみな同じ明度を持っているので、緑の調子よる ひとつの全体が出来上がる。 緑の振動は、風にそよぐ麦の穂のかすかなざわめきを連想させるだろう。 その色合いは決して容易にできるものではないが。 〔書簡643〕
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種まく人Sower with Setting Sun (After Millet). Vincent van Gogh June 1888. Oil on canvas. 54 x 65 cm Rijksmuseum Kroller-Muller, Otterlo, Netherlands所蔵 他の種まく人 http://www.abcgallery.com/V/vangogh/vangogh35.htmlOlga's Gallery Vincent van Gogh. Sower with Setting Sun (After Millet). November 1888. Burlap on canvas. Foundation E.G. Buhrle collection, Zurich, Switzerland. http://www.abcgallery.com/V/vangogh/vangogh36.html Sower with Setting Sun (After Millet). November 1888. Burlap on canvas. Foundation E.G. Buhrle collection, Zurich, Switzerland. http://www.1st-art-gallery.com/artists/vincent_van_gogh/index_van_gogh.html |
※(渋谷文化村ミュージアムに70点がきた頃) クレラー=ミュラー美術館所蔵 ゴッホ展 主催日本テレビ放送網/Bunkamura 1999年11/19〜 2000/1/23 http://www.bunkamura.co.jp/museum/lib/lib98_00.html その後、2003年にオルセー美術館所蔵のミレーの3大名画 《晩鐘》《落穂拾い》《羊飼いの少女》が きた時 「ミレー3大名画展 〜ヨーロッパ自然主義の画家たち〜」 http://www.bunkamura.co.jp/museum/event/millet/sakuhin2.html 種まく人(The Sower) 重荷を背負う人々(The Beareas of the Burden) 黄色い皿の上のじゃがいも(Still life with the potatos in yellow dish) 月の昇る夕べの風景(Evening landscape with rising moon) な どのミレーの作品と ゴッホの作品も 「麦わらを束ねる農婦」(1889 ファン・ゴッホ美術館) 機織りの農夫(右向き)(1883-84) じゃがいもを掘る農婦 (1885) ミレーが影響を与えた画家の絵として出品された ギュスターブ・クールベ「仔山羊を抱く村の娘」(1859 クールベ美術館) ジュール・ブルトン「落穂拾い召集」(1859 オルセー) レオン・フレデリック「農民の子」(1888 アントワープ国立美術館) パブロ・ピカソ「年老いた漁師」(1895 モンセラット美術館) ジュール・パスティアン・ルパージュ「眠りこけた小さな行商人」(1882 トゥルネー) フィンセント・ファン・ゴッホ「麦わらを束ねる農婦」(1889 ファン・ゴッホ美術館) など ミレーが影響を与えた多くの画家の絵も出品された http://21st.c-art-city.com/magazine/r_bunka/41.html |
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「近代絵画」 →小林秀雄の近代絵画論 (ゴッホ)byM |
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