漢字暦

白川静漢字暦 (2023年)


動詞

動詞

2023年8月の漢字暦(平凡社)

七月。八月の字は、「動詞」
  1. me
    急、疑、意、愛、憂の 字解です。
  2. 引用は平凡社の漢字暦、また、白川静著作他。今年も、まず、甲骨文字・金文の字形を見ておき、他に「学研新漢和大辞典」(藤堂明保・加納喜光編)や 「角川大字源」などの辞典、また日本漢字能力検定協会の漢字ペディアなどからも、随時追加します・・ 
  3. 更新日  2023年9月2日(土)


篆文

天女モード
『漢字ときあかし辞典』によれば、「時間ではなく気持ちの問題」

基本的なイメージは”心にゆとりがない”ところにある。
訓読みも「いそぐ」より「せく/せかす」の方が基本的なイメージには近い。
「急須]:本来、”急な場合にお酒を温める器”だったという。

疑
疑
金文

『漢字ときあかし辞典』によれば、訓読みは心配性?

「疑惑」「疑念」など。多くの場合、”悪い推測をしているが結論は出せない”ことを指すが、「疑問」「疑似」のように、答えや結論のよしあしには関係使うこともある。
ただし訓読みでは悪い推測にしか用いない。漢字「疑 」と日本語「うたがう」の間には、微妙な意味の違いがあると言える。
部首「疋」は”足”を表す。「疑」はもともと。”迷って足が止まり動けない”ことを表す。

意
篆文

天女モード『漢字ときあかし辞典』によれば、「よく考えてから口に出します」

部首「心」が示すように、ことばや行動に現れる前の”考え”を表す。

愛
篆文

『漢字ときあかし辞典』によれば、
「忘れたくても忘れられない」

本来の意味は”気になって前に進めない”ことだという。

憂
金文

『漢字ときあかし辞典』によれば、「真ん中からあふれでる・・・」

「愛」や「慶」と同じく、部首「心」が真ん中に収まっているのが特徴的な漢字。
”心配する”ことを表す。
訓読み「うれい」では。「愁」との使い分けが問題。
「憂」を使うのを基本と考えて、”さみしさ”を強く出したい時には「愁 」を書くのがおすすめ。

 


落合淳思著(中公新書2019)


常用字解 第二版
白川 静著 平凡社 2012


四字熟語ときあかし辞典
円満字 二郎著 研究社 2018


部首のはなし―漢字を解剖する
阿辻 哲次 著 (中公新書– 2004)