neko_atama_byM's Archive
男の出世は身長で決まる?美人は管理職に向かない?豊富な実験データから、外見に左右される人の本性を探り、「やっぱり見た目」の嘘とホントを最新科学が解く。
認知科学の最新研究と、進化心理学の知見をもとに、古代の美の定義から、男女の性戦略、育児の秘密、美容整形事情にいたるまで、広範なエピソードをまじえて美の本質に迫り、美しさの謎を解く画期的な本。
いかなる人間にも、三つの望みがある。健康であること、正直な手段で金持ちになること、そして美しくあること。━プラトン━
(2章のエピグラフの1)美の持つ説得力は、いかなる紹介状にもまさるいかなる。━アリストテレス━
(3章のエピグラフの1)必死で働いてようやくなにかをなし遂げたというのに、どこかの間抜けら「その黒いサングラスをはずして、ブルーの瞳を見せてくれよ」などと声をかけられると、心底がっくりしてしまう。━ポール・ニューマン━
(4章のエピグラフの1)衣服は社会にむけた主張、そして化粧はひそかな期待と恐れのようなもの。━ケネディ・フレイザー━
(5章のエピグラフの1)人間の顔は東洋の神々に似ている。いくつもの顔がさまざまに並んでいて、すべてを同時に見ることは不可能だ。━マルセル・プルースト━
(6章のエピグラフの1)人は自然が与えたすべての特徴を美化し、ときには誇張したがる。━チャールズ・ダーウィン━
(7章のエピグラフの1)人がこれは自分だと主張するものと、たんに彼が、もっているものとの間に一線を引くのはむずかしい。━ウィリアム・ジェームズ━
(8章のエピグラフの1)人間の感情は大地をうるおす大河に似ている。それは美が訪れるまで待ってはいない圧倒的な力で流れ出し、美を生み出すのだ。━ジョージ・エリオット━
1688年にフランスの作家ジャン・ド・ラ・ブリュイェールは、 十三歳から二十二歳までは女、それも美しい娘になり、その後は男になりたい』という男女共通の願望について書いた。(p20)
1991年に、フェミニストのナオミ・ウルフは、何世紀にもわたる人々の意見を覆して、日は客観的・普遍的な実在ではないと発言した。(p13)
ダーウィンは十九世紀にビーグル号で航海を行った時、世界のいたるところで「身を飾る情熱」を発見した。それは「途方もない」犠牲や苦痛をおもなうことも多かった。(p16)
昔の人びとは美を絶対のものとして語った。
「美しきものは善、善なるものはすなわち美となる」(ギリシアの女性詩人サッフォー)
「美は真実であり、真実は美である」
(英国の詩人キーツ)
しかし、わたしは文化の作用や神話の奥に、現実的な美の核心が隠れていると考える。
(p267)
美に対する反応は私たちの脳の働きであり、深い思索にもとづくものではない。
私たちの頭脳は、生存と繁殖に関わる問題を解決するように自然淘汰によって進化してきた。
生殖能力があり健康な配偶者を美しいと感じること、そして無力な幼児を思わずかわいいと感じることは適応である。
「美しきものは善、善なるものはすなわち美となる」(ギリシアの女性詩人サッフォー)
美に対する愛情は人間の生物学に深く根ざしているのだ。
(p268)
美は生み出すもの
美と善と引き離すにあたって、私たちは美と悪とを結び付ける間違いを犯してはならない。(p278)
美は生み出すもの
私たちは若さに対するあこがれを捨てられるだろか。
若くて生殖能力のある体はけっして魅力を失わないが、(・・)遺伝子複製ボタンを自動的に押すこととは違う形で美をとらえられるよう、自分たちの目を教育することもできる(p278)
ヘンリー・ジェイムズは五十歳のジョージ・エリオットを訪ねた。
「彼女はすばらしく醜く、容貌はみごとに怪異です。」
彼女の中には「抑制と知識と誇りと力」がひそんでいて、「僕がかって出会ったどんな女性よりも大きな存在感があります」
(p280)
「形がもつ神聖なる美しさに栄光と敬意を!
男も女も子どもも━庭の中でも家の中でも、それを最大限に追求しよう。
だが、別の美しさも愛そう。
近世の中にではなく、人間の深い上愛の中に見出される美しさを。」
byジョージ・エリオット(p281)
ジョージ・エリオット(George Eliot 1819年11月22日 - 1880年12月22日)
本名はメアリー・アン [Mary Anne]
日本のWikipediaはあまりに内容が少なく、写真も美しく見える。
英語の方はhttp://en.wikipedia.org/wiki/George_Eliot「物理的な美しさの欠如」とある(~_~;)
エリオットの名言
http://www.news-digest.co.uk/news/content/view/2523/230/
「私は女が愚かであるのを否定しない。全能の神は 女を男に釣り合うように作られたのだ。」
[
この言葉は、女は(美しくはあっても)愚かであるという非常識が常識とされた時代に発せられた。
]
ミルトンと対話するジョージ・エリオット
ヒロイズムと救済の探求・・
17世紀詩人ミルトンを生涯読み続け、そこから創作意欲を触発された19世紀女性作家G・エリオット
英宝社 (2011/02)刊
http://www.geocities.jp/british_women_novelists/writers/George_Eliot.html
内容(「MARC」データベースより) 「女の身体の見方」という社会と文化が作り上げた幻想を、女はなぜ自然なものとして受け入れてきたのか? 見つめられ規制されてきた「女の身体」の表象を跡づけ、「人間の身体」に向けられるまなざしの構造を明らかにする。
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(first updated 2011-08-07)