漢字の基礎知識(おさらい)

漢字と音

漢字と日本語
日本語の音節の構造 基本:母音、子音+母音の開音節
314種で中国語の表現の4分の1しか表現できない
→中国語より4倍「同音」異字が多い
最も多いのは「コウ」考甲航高校煌巧功港項浩広工口公交後抗鋼行候講効硬稿香江口好紅光構洪皇郊拘控幸・・・・・〔200~300〕
漢字の伝来
お勧め本!!!!『漢字と日本人』by高島俊男 ( Wikipedia
漢字と日本人 (文春新書)
1章:漢字がやってきた
2章:日本人は漢字をこう加工した
3章:明治以後
4章:国語改革四十年
終章:やっかいな重荷
第一章 漢字がやってきた

1 カテーの問題
おなじ音のことばがいっぱい・・仮定、家庭
「戦後略字]を客観的にみる・・使いたくない「仮」とい字・・「假」
なぜ混乱しないのか、ことばの背後に漢字が張り付いているから

2 世界でたったひとつの文字
日本には文字がなかった
漢字と漢語(漢族の言語)
日本語とはまったく別個に生まれた言語
漢字を簡略化してひらがなやカタカナに仮借的に用いている
同じ音のことばがいっぱい・・仮定、家庭
「戦後略字]を客観的にみる・・使いたくない「仮」とい字・・「假」
なぜ混乱しないのか、ことばの背後に漢字が張り付いているから

日本語はまだ自らの中に概括的な語や抽象的なものをさす語を持っていなかった。漢字との出会いで、当時の(幼稚な)段階で日本語の発達が止まったことは日本語にとって不幸なことであった。
高度な概念を表す漢語は、必ずしも人類普遍のものではない。
かならずしも日本人の生活や思想、感情、気分に適合してものではない。(「天」はもとより「理」にせよ「羲」にせよ・・・)
もちろん日本人はその後、これら支那思想そのものである語を用いて、日本人の思想をあらわす語をある程度つくってはっている。(たとえば「義理」・・しかし漢語をそのまま用いているゆえにその知識からの浸潤・侵入を受けやすい)

「漢字は本来、シナ語を表記するための言葉であり、日本語を表記するのには適さない。もし中国の言語・文字が入ってこなければ日本語は健全に成熟し、いずれ、やまとことばに適した文字を生み出していたに違いない。それが、まったく違う言葉と文字の『侵入』によって、日本語は発育を阻止され、音だけでは意味が通じない、文字を見なければ伝達できない言葉ができあがってしまった

3.漢語とはどういうことばか
漢語は一語一字一音節(音節とは人がことばをしゃべる際の最小単位)
日本語の音節は百位(人により地方により、増えたり減ったりもする。「ティ」がふえたり、「ツォ」がなくなった?) 英語の三千位、中国は1500くらい。日本ご数が少ない上に開音節語(母音で終わる)が多いので単純=日本人の口は不器用。
全ての音節(=ことば)がそれぞれの声調(トーン)を持っているのが漢語の特色
単語はすべて一音節なのだが二音節のかたまりで安定する。同じ意味の単語を二つ並べたことばが多い。 日本にとっては無意味な組合せ語が多い。道路、幸福、比喩、山岳、樹木、健康、尊敬、真実、安定、皮膚すべてそれである。

日本人が漢字の音を最も熱心に取り入れたのは3世紀から10世紀
中国語で「中古漢語」の時代(唐代のころの漢語)

4.不器用な日本人
漢字音は声調を持っているが日本人は発音できないので日本漢字音では消えてしまう
例外は、 中古漢語の声調の「入声(にっしょう)」
一語のお終いにp,もしくはt,もしくはkのつくことば。 pにはu,tとkにはiかuをつけて発音した。 「入声」は「入」の発音がpで終わったおことから学者が名付けた。一般人は「フツクチキ」とよぶ(フツクチキのいずれかで終わるので)
現代中国語では語尾がptkで終わることばは消滅し、日本漢字音に保存された。(中古漢語の化石)

 

唐代に中国語では有声音〔=声帯を振動させる音〕が無声音に変わる現象があった。
→呉音のガ・ザ・ダ・バの濁音がカ・サ・タ・ハのように清音に変わった

〔現代中国語では濁音と清音の区別がない〕: 〔有気音-強く(息を吐き出す音)と無気音の区別はある〕

Wikipedia(有気音)
中国語発音講座日本語にない概念の有気音と無気音 中国語(普通語)には清音濁音という概念がない
漢字と日本語
http://www.asahi-net.or.jp/~hi5k-stu/nihongo/kanji.htm
漢字は日本語である (新潮新書) 小駒 勝美 著 新潮社 (2008/03)→Kindle版(2012/12/7)
漢字のルーツはもちろん中国だが、現在日本で使われている漢字は、長い年月を経て、さまざまな日本式改良が施された、わが国独自ものである。中国にはない訓読を駆使し、送り仮名という画期的な発明を加え、見事に日本語のなかに組み入れたのは、まぎれもなく、日本の英知なのである。日本ではじめて、日本語のための漢字辞典という画期的辞典を編纂した著者による、日本語の素晴らしさを実感できる漢字の話。
日本の漢字 1600年の歴史沖森 卓也著ベレ出版 (2011/10/17)
漢字伝来のドラマを東アジアの歴史とともに解き明かす。
漢和辞典に訊け! (ちくま新書) 円満字 二郎著筑摩書房 (2008/12)
内容(「BOOK」データベースより) 「外郎」の「外」は「ウイ」と読む唐音だが、「唐音」って何?「龍」と「竜」はどちらが正しい?「政」の「正」は四画か五画か?「東」は木に日が昇るところか?「輝」の部首は「光」ではない?「鉄道」という熟語が載っていないのはなぜ?そして同じ字でも辞典によって部首や画数が違うのはなぜ?―漢和辞典はナゾだらけ。しかしその根拠を知れば、千年以上にわたる日本人の漢字受容の歴史が浮かび上がってくる。好みの漢和辞典がみつかるガイドつき。
「漢字世相史」だそう・・政治家はなぜ「粛々」を好むのか―漢字の擬態語あれこれ (新潮選書))→Kindle版あり
高島俊男さんとは・・ Wikipedia(1937生
※次に読む本は以下の予定: 「 お言葉ですが…〈別巻3〉漢字検定のアホらしさ 」・・・・ということで(笑)
最新刊 は[2013年3月15日刊]
第5回
大衆文学研究賞
1995年第11回
講談社エッセイ賞
第52回 読売文学賞随筆・紀行賞

WEB草思(アーカイブ)


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