漢字暦

第1週


卓上型白川静漢字暦

今年のカレンダーは平凡社の 白川 静 漢字暦 2011 卓上版 にしました。かってあった普通月別の漢字カレンダーより使い勝手がすごく良さそうです。
せっかくですので、毎週、そこにある一字の漢字を見てみます・・
白川漢字学の復習になりますね。

字源は体系的に、字群によって証明されることを要する」(「字統の編集について」)


口(さい)(さい)

神に祈り誓うときの祝詞を入れた入れ物

口(さいの形)


まず一週目は12月27日(月)から1月2日(日)ですが、甲骨文の口です・・最も大事な形ですね・・

更新日2011年1月1日(月)

補足
「甲骨文字や金文には、人の口と見られる明確な使用例はない。」(常用漢字p185)
みな、神の祈りの文である祝詞を入れる器の形のサイである。
古・右・可・歌・召・名・各・客・吾・吉・舎・告・害・史・兄・祝・啓・品・臨・厳などに含まれる口はみなサイと解する事によって、初めてその字形の意味することができる。
(もとより人の口の字もあって、およそ二千数百年前の「詩経」や「書経」にも見えている)

  1. 口(さい)
  2. 史(ふみ
  3. 使・事
  4. 尋・左・右
  5. 兄・祝
  6. 言・告
  7. 語・舎・害
  8. 闇・問

史(ふみ)

第2週


口(さい)(さい)を木の枝に通した形

史(ふみ)

「その祭りの記録が『歴史』となった」


補足(「常用字解」より)
会意文字:中と又(ゆう=右手)とを組み合わせた形。
中に二つの系統があり、 上下に吹流しをつけた旗竿の形と、木にサイ(神への祈りの文である祝詞を入れる器の形)を付けた形と。(「史」の場合は後者)
殷王朝では、祖先の王の霊を祀る祭りの名に用いた。

更新日2011年1月3日(日)

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使・事

第3週


口(さい)(さい)を木の枝に通した形

使事 使

都の外にでかけて、山や川の神々を祀る外祭り(がいさい)には、サイ(を大きな枝に付け、吹流しをつけて捧げた。
その字は、古くは「使(し)」とも「事(じ)」ともよまれた。祭りの使者を意味する字であったからである。
そのような重要な祭祀は「大事(だいじ)」と呼ばれ、また「王事(おうじ)」のようにもいう、いわゆる祭政一致である。


補足(「常用字解」より)
地方で山や川を祭るとき、王の使者がサイをつけた枝のある大きな木を捧げて出行した。「その木を持つ人を使(つかい)という。」(常用漢字p239)

更新日2011年1月10日(日)

尋・左・右

第4週

「左右とは神に仕える行為である。」
所在のしれない神を左右の手で舞いながら尋ねる・・という・・

更新日2011年1月19日(水)


兄・祝

第5週

サイをささげている者
兄(けい)は、群弟の長として、号令するものであるとされている。
しかし、サイは口ではない。
「兄」は「祝」の字からも知られるように、家の祭祀を司る者であった。

更新日2011年1月24日(月)


2011年2月の漢字暦に続く


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